ドル円、161円台半ばまで上げ幅を伸ばす 当面は円安も年内には解消との見方も=NY為替
パウエルFRB議長の議会証言が続いているが、ドル円は上値追いが続いており、161円台半ばまで上げ幅を伸ばしている。議長は「もっと良いデータがあればインフレへの信頼高まる」と述べ、更にデータを確認したい姿勢を強調。「緩和が早過ぎたり、多過ぎたりすると、インフレの進展に悪影響を及ぼす可能性がある」とも述べた。
市場の一部からはハト派に傾斜するのではとの期待もあったが、その雰囲気まではなく、タカ派姿勢も堅持している印象もある。米国債利回りもプラス圏で推移する中、ドル円は上げ幅を伸ばしている。目先は7月3日の高値161.95円を突破して162円台を試しに行くか注目される。
根強い円安がドル円を下支えしているが、円相場は当面円安が続く可能性があるが、実質賃金と共に年内には解消されるとの見方も出ている。ストラテジストはレポートで、日本の実質賃金が5月に26カ月連続で減少したことから、日銀の利上げは難しい可能性がある。しかし、賃上げが浸透するにつれて、実質賃金は7-9月期または10-12月期にプラスに転じる可能性があり、それは年内には日銀が追加利上げをするという期待を裏付けるものだという。
向こう1カ月は現在の160円近辺での水準が続くが、その後年末までに152円まで上昇すると予想しているようだ。
USD/JPY 161.48 EUR/JPY 174.56
GBP/JPY 206.44 AUD/JPY 108.63
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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