アジア株 豪州株は上げ帳消し、5月小売売上高が予想以上の伸び 年内追加利上げ観測一段と高まる
アジア株 豪州株は上げ帳消し、5月小売売上高が予想以上の伸び 年内追加利上げ観測一段と高まる
東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 17982.24(+213.10 +1.20%)
中国上海総合指数 2985.01(-12.00 -0.40%)
台湾加権指数 23121.40(+242.03 +1.06%)
韓国総合株価指数 2793.11(+12.25 +0.44%)
豪ASX200指数 7721.30(+3.13 +0.04%)
インドSENSEX30種 79933.19(+491.74 +0.62%)
アジア株は上海を除いて上昇、前日の米株高を好感した買いが続いている。
パウエルFRB議長のハト派寄りな発言を受け年内の米利下げ期待が高まっている。ただ、パウエル氏は利下げを急ぐ姿勢は示しておらず、過度な期待は禁物。そもそも年末まで1回の利下げはとうに織り込み済み。
香港株は一段高、1週間ぶりに1万8000ポイントの大台を回復。中国海外発展や華潤置地、新世界発展、九龍倉置業地産投資など不動産株が総じて上昇している。自動車や通信サービス、ハイテク、エネルギー、カジノ、公益関連も軒並み上昇。
豪州株は上げをほぼ帳消し、年内の追加利上げ観測が一段と高まっている。5月は月次消費者物価指数に続き小売売上高も予想以上に上昇した。住宅建設許可は予想を大きく上回った。
豪州5月の小売売上高は+0.6%と市場予想+0.3%を上回り、今年1月以来の高水準となった。食料品と衣類が増加に転じた。豪州では昨年11月のブラックフライデーに伴うセールや今年2月の米人気歌手テイラースウィフト公演の影響を除けば、小売売上高は低調な数字が続いていた。5月は小売業者がこぞってプロモーションやセールを実施したため、前月から伸びが加速した。
7月に入り所得税減税と最低賃金引き上げが実施されたことから、消費支出がさらに増加することが予想されており、今年末までに豪中銀が追加利上げに踏み切る可能性がある。早ければ次回8月会合で利上げ実施を予想する声も聞かれる。
上海株は4営業日ぶりに反落。中小企業を対象とした財新の6月非製造業PMIが8カ月ぶりの低水準となったことが嫌気されている。また、為替市場で元安が進んでいることも懸念されている。中国人民銀行は3日、元の中心レートを1ドル=7.1312元と、ドル高・元安方向に設定、昨年11月以来となる7.13台をつけた。オンショア人民元、オフショア人民元ともに対ドルで下落、昨年11月以来の安値をつけている。
インド株は一時、史上初となる80000ポイント大台をつけた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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