ドル円が突然158円台に下落、その後すぐに戻す神経質な値動き=ロンドン為替概況
ドル円が突然158円台に下落、その後すぐに戻す神経質な値動き=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル円が一時急落。東京市場で159.92近辺まで高値を伸ばしたあと、ロンドン序盤にかけては159円台後半での揉み合いが続いた。しかし、日本時間午後7時過ぎに159.60割れから一気に158.80付近まで急落。その後はすぐに買戻しが入っており159円半ば付近で推移している。東京朝方には神田財務官と鈴木財務相が円安けん制発言を行っており、節目水準の160円に接近したこともあって市場には市場介入への思惑が広がっている。クロス円も同様に振幅。ユーロ円は171.30付近を高値に一時170.33近辺まで、ポンド円は202.34近辺を高値に201.17近辺まで一時急落した。あすには介入した場合の市場推計額が報道される見込みとなっている。その他通貨では、総じてドル安方向に振れる動きになっている。先週後半のドル高に調整が入る格好となっており、ユーロドルは1.07台前半、ポンドドルは1.26台後半などへと上昇している。欧州株や米株先物・時間外取引は堅調に推移しており、リスク警戒の動きは一服している。この日発表された6月独Ifo景況感指数は予想外に低下したが、ユーロ売り反応は特段みられていない。
ドル円は159円台半ばでの取引。東京午前に159.92近辺まで高値を伸ばしたあとは、上値が重くなっている。ロンドン序盤までは159円台後半での揉み合いが続いた。しかし、日本時間午後7時過ぎに一気に売りが持ち込まれると158.80付近まで急落。その後はすぐに買戻しが入って159円台半ばまで戻している。160円の節目水準に接近しており、東京朝方には神田財務官や鈴木財務相が円安けん制発言を行っていた。介入への思惑を呼ぶ値動きとなっている。あすには介入額に関する市場推計額が報じられる見込み。
ユーロドルは1.07台前半での取引。東京市場では1.06台後半での揉み合いが続くなかで、一時1.0684近辺の安値をつけていた。ロンドン時間に入ると買いが優勢となり、高値を1.0730台へと伸ばしてきている。ユーロ円は170.80付近での揉み合いからロンドン序盤には171.30付近まで買われた。しかし、ドル円の急落とともにユーロ円も安値を170.33近辺に更新。その後は再び171円台に乗せている。対ポンドでもユーロ買いが優勢。週明けは、仏政治情勢に対する不透明感に基づいたユーロ売り圧力は一服している。仏総選挙は6月30日に予定されている。6月独Ifo景況感指数は予想外に悪化したが、特段のユーロ売り反応はみられなかった。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京午前に1.2633近辺の安値をつけたあと、ロンドン時間にかけては買いが優勢になっている。一時1.2672近辺まで高値を伸ばしており、その後も高止まり。ポンド円はロンドン朝方の202.34近辺を高値に、ドル円の急落とともに安値を201.17近辺まで広げた。その後は202円付近へと買い戻されている。ユーロポンドは堅調。0.8449近辺から0.8477近辺へと上昇。英CBI製造業受注指数は改善したが、総じてポンドの上値は重い。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。