ドル売りも一服、ドル円は１５４円台半ばをうかがう 欧州株や米株先物が堅調＝ロンドン為替概況

ドル売りも一服、ドル円は１５４円台半ばをうかがう　欧州株や米株先物が堅調＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、ドル売りの動きが一服。ドル円は東京昼前も154円台割れまで売られたが、その後は下げ渋り。ロンドン時間には買戻しが優勢となり154.40台に本日の高値を伸ばしている。米債利回りはロンドン朝方まで低下したあとは、下げ一服し揉み合いとなっている。ユーロ円やポンド円も東京午後からは買いが優勢となっている。ユーロ円は164円台前半から後半へ、ポンド円は192円台割れ水準から192円台後半へと上昇。ユーロ対ポンド相場ではユーロが軟調に推移している。デギンドスＥＣＢ副総裁は、「インフレの条件が整えば、現在の金融政策の抑制水準を引き下げること適切に」として６月利下げ開始を後押しした。独連銀月報では第１四半期はおそらくプラス成長としながらも、第２四半期についてはまだ不透明とやや不安げな言い回しだった。ドルストレートはドル買戻しの動き。ユーロドルは1.0660台から1.0690付近まで買われたあと、ロンドン時間には1.0670付近と前日ＮＹクローズ水準に押し戻されている。ポンドドルは1.2450付近から1.2485近辺まで買われたあと、1.24台後半で揉み合っている。今週は週初の米小売売上高や昨日のＧ７、Ｇ２０などの一連の注目イベントを通過しており、きょうは方向感に欠ける取引が続いている。

　ドル円は154円台前半での取引。東京昼前には介入警戒感などで売られ、153.96近辺に安値を広げた。しかし、その後は買戻しの流れが続いている。ロンドン時間には米債利回りの低下が一服、ドル円はじり高となって高値を154.48近辺に伸ばしている。欧州株や米株先物が堅調に推移していることも下支え。

　ユーロドルは1.06台後半での取引。東京午前の1.0664近辺を安値に、ロンドン朝方には1.0690近辺まで買われた。その後は売りに押されて前日ＮＹクローズ水準1.0673付近へと押し戻されている。ユーロ円はドル円とともに振幅。東京昼前の164.36近辺を安値にロンドン朝方には164.90近辺まで買われた。その後は164.80付近で高止まり。対ポンドではユーロ売りに押されている。

　ポンドドルは1.24台後半での取引。東京午前につけた1.2448近辺を安値に買われている。ロンドン序盤にかけては高値を1.2485近辺に更新。その後は1.24台後半に高止まりしている。ポンド円は東京昼前につけた191.91近辺を安値に、その後は買いが継続。足元では高値を192.70台へと伸ばしてきている。ユーロポンドは0.8570付近から0.8555付近へと下落、ポンド買いが優勢。ＥＣＢの６月利下げ観測がコンセンサスとなってきている一方で、英中銀については利下げ開始時期がまだ定まらない状況となっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明