円売り優勢、日銀の早期マイナス金利解除観測が後退=ロンドン為替概況
円売り優勢、日銀の早期マイナス金利解除観測が後退=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りが優勢。ブルームバーグが日銀関係者の話として、日銀は今月マイナス金利解除を急ぐ必要はほとんどないと認識していると報じたことが円売り反応を広げた。ドル円は145円台半ばから一時146.45近辺まで買われた。先週の植田総裁発言を受けた円高の動きをほぼ戻す格好となった。クロス円も円安方向に振れており、ユーロ円は156円台半ばから157円台半ばへ、ポンド円は182円台半ばから183.90付近へと上昇している。ユーロドルやポンドドルは先週末終値水準からやや上昇している。ユーロドルは一時1.0780付近、ポンドドルは1.2580付近へと高値を伸ばしている。対ユーロではややポンド買いが優勢。米10年債利回りは一時4.26%台に上昇。欧州株や米株先物・時間外取引は英FT指数が軟調なほかは、先週末終値付近での揉み合いとなっている。きょうは目立った経済統計発表は見当たらず、全般的には明日の米消費者物価指数の結果を見極めたいとのムードが広がっている。
ドル円は146円台前半での取引。東京朝方に144.77近辺の安値をつけたあとは買いが優勢となり、東京午後には145.70近辺まで上昇した。ロンドン朝方に日銀は今月マイナス金利解除を急ぐ必要はほとんどないと認識しているとの関係者報道が流れると、一気に146.45近辺まで上伸。その後も146円台前半にとどまっている。
ユーロドルは1.07台後半での取引。ほぼ終日、先週末終値を挟んだ取引が続いている。ロンドン朝方に1.0751近辺に安値を広げたあと、1.0779近辺まで高値を伸ばした。ただ、レンジは30ポイント未満にとどまっている。ユーロ円はドル円とともに買われており、東京朝方の155.67近辺を安値に、ロンドン市場では157.60付近へと高値を伸ばしている。ただ、対ポンドではやや売りに押されている。
ポンドドルは1.25台後半での取引。ユーロドルと同様に先週末終値付近で推移しているが、足元では高値を1.2580付近へと伸ばしている。東京早朝につけた安値1.2527近辺からは50ポイント強の上昇となっている。ポンド円は東京早朝の安値181.63近辺からロンドン市場では183.95近辺に高値を伸ばしている。全般的に円安相場となっている。ユーロポンドは0.8590付近から0.8560付近へと下落しており、ポンド買い優勢の一面もみられている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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