ドル買い継続、米債利回りの上昇一服も ドル円150円台後半=ロンドン為替概況
ドル買い継続、米債利回りの上昇一服も ドル円150円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが継続している。東京午後からロンドン朝方にかけては米債利回りの上昇とともにドルが買われた。その後、米債利回りが上昇を消す動きとなったが、ドル安方向には反応薄になっている。ドル円はじりじりと高値を伸ばし、150.80近辺へと上昇。前日高値を上回っている。ユーロドルは1.06台後半で上値重く推移しており、足元では安値を1.0660付近に広げている。ポンドドルも1.22台から軟化しており、1.2240付近まで下押しされた。クロス円は上昇一服。ユーロ円は161円台に一時乗せたあとは、160.70付近まで軟化。ポンド円は185円近辺から184.50台まで軟化。ただ、足元では下げも一服。欧州株は売りが先行も次第に下げ渋っている。米10年債利回りは4.57%付近から4.61%付近で上に往って来い。ベイリー英中銀総裁やマクルーフ・アイルランド中銀総裁は利下げの議論は時期尚早とした。レーンECBチーフエコノミストは最近のユーロ圏インフレ率2.9%に低下、「あまり安心すべきではない」とインフレ警戒感を解いていなかった。ドル指数は今週に入って3営業日連続で上昇、先週末の米雇用統計を受けたドル売りに対する調整が続いている。
ドル円は150円台後半での取引。東京朝方の150.34近辺を安値にその後は買いの流れが続いている。ロンドン午前には150.80近辺に高値を更新し、足元でも高止まりしている。米10年債利回りは4.57%付近から4.61%付近と、前日比プラス圏で振幅している。
ユーロドルは1.06台後半での取引。東京朝方の1.0702近辺を高値に、その後は軟調な流れとなっている。ロンドン時間に入ると1.0659近辺まで安値を広げた。その後は下げ一服。ユーロ円は160円台後半での揉み合い。ロンドン早朝には一時161.05近辺まで買われたが、その後は160.70近辺まで一時反落した。対ポンドではややユーロ買いが先行も、すぐに戻している。複数のECB高官らの発言では、インフレ警戒を継続、利下げについての議論は時期尚早との声が聞かれた。
ポンドドルは1.22台後半での取引。東京朝方の1.2303近辺を高値に、その後は売られている。ロンドン午前には1.2242近辺に安値を更新。その後はやや買い戻しが入っている。ポンド円は185円付近での揉み合いが続いたあと、ロンドン時間に入ると売りが先行。一時184.55近辺に安値を更新した。その後は185円手前水準に買い戻されている。ユーロポンドは0.87ちょうど付近から0.8710近辺で、小幅の上下動にとどまっている。ベイリー英中銀総裁は「今後2年以内にインフレ率が2%目標に戻ると予想」「インフレ抑制のために金融政策を維持する必要」「利下げについての議論は時期尚早」などと発言。市場ではややタカ派寄りと受け止められたようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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