ドル売り優勢、米債利回り低下や株高を受けて ドル円は上下動のあと149円付近に戻す=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、米債利回り低下や株高を受けて ドル円は上下動のあと149円付近に戻す=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。米債利回りが低下、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移するなかでリスク選好的な動きとなっている。ユーロ圏消費者物価速報が予想以上の鈍化を示したこともECB利上げの打ち止め観測につながったもよう。ユーロドルが1.06台乗せ、ポンドドルが1.22台後半へと上昇したほか、リスク動向に敏感な豪ドル/ドルは0.65付近、NZドル/ドルは0.6050付近に高値を伸ばしている。ドル円は売りが先行し、149.50付近から148.53近辺まで下落した。しかし、その後は149円台を回復してきている。クロス円も序盤の下げを消して高値を伸ばす動き。ユーロ円は157円台半ばから158円台前半へ、ポンド円は182円台割れから183円手前水準へ、豪ドル円は96円台前半から後半へ、NZドル円は89円台半ばから90円台乗せへと高値を伸ばしている。中国の大型連休での消費期待も一部には指摘されていた。
ドル円は149円付近での取引。東京午後の日銀臨時オペを受けて149.50近辺まで買われたあとは、売りに押されている。米10年債利回りが4.60%付近から4.53%付近まで低下する動きにロンドン序盤には148.53近辺まで安値を広げた。しかし、欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、クロス円の上昇とともにドル円も149円台を回復している。
ユーロドルは1.06付近での取引。1.0570台からじり高となり1.0617近辺まで買われた。ユーロ円は158円付近から一時157.50割れまで下落したが、その後は買いに転じると高値を158.34近辺に伸ばしている。対ポンドではユーロは上に往って来いと方向性に欠けている。9月ユーロ圏消費者物価速報は前年比+4.3%に低下、予想も下回り、市場でのECBの利上げ打ち止め観測を高めた。
ポンドドルは1.22台後半での取引。米債利回りの低下とともにドル売り圧力を受けて1.2220付近から一時1.2270付近まで買われている。ポンド円は182円台後半から一時181.90付近まで下落したが、その後は上昇に転じて高値を182.90台に伸ばしている。ユーロポンドは0.8640台から0.8670台で上に往って来いと方向性に欠けている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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