ドル高圧力根強い、米債利回り上昇一服も、ドル円一時149.23レベル=ロンドン為替概況
ドル高圧力根強い、米債利回り上昇一服も、ドル円一時149.23レベル
ロンドン市場は、ドル高圧力が根強い。序盤は米債利回りの低下とともに調整の動きが入った。ドル円は149円台割れとなる場面があった。しかし、米10年債利回りが4.50%台を下回る動きに反して再び149円台乗せから前日高値を上回り、149.23近辺まで上昇。年初来高値を更新するとともに、昨年11月30日以来のドル高・円安水準となった。ユーロドルは1.0560付近から一時1.0570台まで小反発したが、上値は重く1.0550台へと軟化、前日からの安値を小幅に広げている。ポンドドルは前日からの安値圏での揉み合い。ロンドン序盤には1.2160台へと小反発も、その後は1.2140付近まで下押しされている。ドル高調整の動きは限定的となっており、ドル高の流れを維持している。欧州株は買いが先行したが、上値は重くマイナス圏に沈んでいる。中銀がインフレに対抗して高金利をより長期間継続するとの見方が広がっており、株式市場にとって逆風が吹いている。クロス円は小動き。ユーロ円は157円台半ば、ポンド円は181円台前半などで推移している。
ドル円は149円台前半での取引。東京午前につけた148.86近辺を安値にその後は買いが優勢。午後には149.15近辺まで買われた。ロンドン朝方には米債利回りが低下したことで一時149円台割れ。しかし、買い圧力は根強くロンドン時間には高値を149.23近辺に更新。年初来高値を再び塗り替えている。上下動を繰り返しながらもじりじりと150円を視野に入れる動きとなっている。
ユーロドルは1.05台半ばでの取引。前日の海外市場で下落したあと、1.0560-70レベルを中心とした安値圏で推移している。ロンドン朝方には1.0570台に小幅上昇も、その後は売りが再燃している。足元では安値を1.0553近辺に更新している。ユーロ円は東京市場からレンジ取引が続いており、157.31から157.62までの上下動となっている。対ポンドではややユーロ売りが優勢。10月独GfK消費者信頼感は一段と低下した。エルダーソンECB理事は「金利は必ずしもピークをつけたとは言えない」と発言した。
ポンドドルは1.21台半ばでの取引。前日の下落を受けた安値圏にとどまっている。東京午後につけた1.2136近辺を安値にロンドン序盤には1.2166近辺までの反発。その後は1.2150割れへと再び軟化している。ポンド円は181円台割れ水準からじりじりを買い戻しが入っており、181.30台まで高値を伸ばした。ユーロポンドは0.8700付近から0.8680台へと軟化。総じてポンドは下げ一服となっている。きょう材料難となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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