円売り優勢、来週末の日銀会合を意識 ドル円148円に迫る=ロンドン為替概況
円売り優勢、来週末の日銀会合を意識 ドル円148円に迫る=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りが優勢になっている。来週末には日銀金融政策決定会合の結果が発表される。これを意識して今週は植田総裁関連の報道に円相場が神経質に反応する地合いとなっている。きょうは東京午後に「日銀内で植田総裁の発言内容と市場の解釈とのギャップを指摘する声が出ている」との関係者発言が報じられると円売りの動きが広がっている。ドル円は147.40付近から足元では147.90台へと上昇、148円に迫る勢いを示している。クロス円も総じて買われ、ユーロ円は157円付近から157円台後半へ、ポンド円は183円付近から184円手前水準まで上昇。前日のECB理事会では利上げ発表も、市場では打ち止め感が広がっており、株式市場は堅調。円売りを下支えした面も指摘される。クロス円の上昇につれて、ユーロドルやポンドドルは小高く推移。ユーロドルは1.06台前半から後半へ、ポンドドルは1.24台前半で下げ渋り。ただ、足元ではややユーロ買い・ポンド売りのフローが入っており、ポンドの上値は重くなってきている。ラガルドECB総裁は、「必要な期間、制限的な水準に金利を設定し続ける」「利下げについては議論していない、言葉を発したことない」など現行の水準をしばらく維持することを示唆した。
ドル円は147円台後半での取引。東京市場では147円台前半での揉み合いが続いたが、午後には一時147.70付近まで買われた。「日銀内で植田総裁の発言内容と市場の解釈とのギャップを指摘する声が出ている」との関係者発言に反応を示した。その後すぐに147円台前半に戻したが、ロンドン勢の本格参加とともに円売り圧力が再開している。147円台後半へと上昇し、147.90台と年初来高値を更新。148円をうかがう勢いとなっている。
ユーロドルは1.06台半ばでの取引。前日ECB理事会後には売りが広がったが、きょうは下げ一服。小幅に買い戻されて1.0633近辺を安値に1.0669近辺まで上昇。ユーロ円はドル円とともに買われ157円ちょうど付近から157.74近辺まで上昇。対ポンドではややユーロ買いが優勢。いずれも前日の値動きに対する調整にとどまっている。
ポンドドルは1.24台前半での取引。東京市場からロンドン序盤にかけては買戻しが優勢となり、1.2400近辺を安値に1.2446近辺まで買われた。しかし、その後は1.2410台へと押し戻されており、上値が重い。ポンド円はドル円とともに買われ183円台乗せから183.90付近まで高値を伸ばした。足元では上昇一服、183.50台へ小反落している。ユーロポンドは0.8570付近から0.8590付近へと小高く推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。