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ドル円は昨年11月以来の高値を更新 ドル高が続くとの見方が根強い=NY為替概況

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ドル円は昨年11月以来の高値を更新 ドル高が続くとの見方が根強い=NY為替概況

 きょうのNY為替市場でドル円は堅調な推移が続き、147円台後半まで上げ幅を拡大。昨年11月以来の高値を更新した。鈴木財務相の発言もあり、東京時間の早朝にはストップを巻き込んで一時146.60円近辺まで急速に売られていたが、直ぐに買い戻されている。市場ではドル高が想定以上に続くのではとの見方が強まる中で、146円台に入ると押し目買いが活発に入るようだ。

 市場からは、来年に入ってもドル高が続くとの見方が出ている。世界経済の見通しが弱くなっていることがその理由で、欧州と中国の成長鈍化がリスクセンチメントを悪化させ、米経済に関連する資産への需要を促すことからドルは上昇する見込みだという。

 FRBやECBなど各国中銀の利上げサイクルが終了に接近しているとみられる中で、今後は金融引き締めの影響が実体経済に表れ、世界経済の見通しが悪化すれば、景気循環に逆行するドルはさらに恩恵を受けるという。

 ユーロドルは序盤は買い戻しが見られていたが、後半になって1.06ドル台に伸び悩む展開。上値が重い状況に変化はない。市場では来週のECB理事会を巡って見方が様々出ている。短期金融市場では35%の確率で利上げの可能性を見ている状況だが、見方は半々に分かれている印象。

 利上げサイクルは終わりに近づいていることは共通認識ではあるが、データが曖昧なために来週の決定はまだ未知数で、利上げ一時停止に賛否両論が出ている状況。景気後退への懸念が強く、追加利上げは経済心理の急低下と信用市場の冷え込みを加速させることから、控えるべきとの見方の一方で、ユーロ圏経済がほぼ停滞状態にある中で、ECBにとっては来週の理事会が最後の利上げチャンスとなるとの意見も聞かれる。

 足元のインフレや長期インフレ期待の上昇にある中で、現在の第3四半期のユーロ圏経済はマイナス成長に陥る可能性が高く、いま利上げを見送ることは利上げサイクルの終焉を意味し、さらなる引き締めの窓が閉ざされるという。

 ポンドドルは下げ渋る動きも見られていたものの、依然として上値は重い。200日線が1.24ドル台前半に来ているが、その水準を視野に入れた値動きが続いた。

 ここに来て英中銀の利上げ軌道に不透明感が強まっていることもポンドを圧迫している。英住宅価格の下落が顕著になっており、英中銀が14回連続で利上げした影響で住宅ローンが上昇した結果、住宅需要が落ち込み、売り手は価格を引き下げざるを得なくなっている。金利上昇の影響が時間を置いて住宅ローン金利の上昇を通じて顕在化している可能性が高まっている。また、企業のセンチメントも低下しており、今週発表の英PMIは英経済の弱さを浮き彫りにしていた。

 英経済の低迷を背景にベイリー総裁は今週、「現在の引き締めサイクルは終了にかなり近づいている」と述べていた。一方で、粘り強い高インフレのために英中銀は追加利上げが必要になる可能性にも言及。

 市場は9月利上げについては82%の確率で確信しているものの、それを含めてあと2回との見方がコンセンサスとなっている。その場合、政策金利は5.75%まで上昇するが、以前は6%台への上昇が見込まれいたことから、それに比べれば、利上げ期待は大きく後退している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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