ドル買い優勢、米債利回りの反発で ドル円一時142.45近辺=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、米債利回りの反発で ドル円一時142.45近辺=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドルがじり高の動きとなっている。米10年債利回りが4.05%付近から4.12%付近へと上昇しており、ドル相場を下支えしている。ただ、市場からは先週末のドル売りの反動との見方がでている。先週金曜日に発表された7月米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが18.7万人と市場予想20万人を下回った。これに市場はドル売りを強めた。米10年債利回りは4.20%付近から4.03%付近へと急低下。ドル円は142円台後半から141円台半ばへと下落した経緯がある。その一方で、失業率は3.5%と前回および市場予想3.6%を下回り、平均時給も前年比+4.4%と市場予想+4.3%を上回り、前回並みの伸びを維持した。金曜日は雇用者数の伸び鈍化のみが着目された面があったが、週明けは改めて失業率低下や高水準の時給が見直された面もあったようだ。ロンドン時間にはドル円は142円台前半で揉み合うなかで一時142.45近辺まで高値を伸ばした。ユーロドルは東京市場で1.10台が重くなったあと、ロンドン時間には1.0965近辺に安値を広げている。ポンドドルはロンドン朝方に1.2713近辺まで下押しされたあとは、1.27台前半で売買が交錯。クロス円は小動き。ユーロ円は156円台前半で揉み合い、ポンド円は181円を挟んでの揉み合いから小幅に高値を伸ばしている。ユーロ対ポンドではややユーロが軟調も、先週末のレンジ内にとどまっている。このあとのNY市場ではボスティック・アトランタ連銀総裁とボウマンFRB理事が「Fed Listens」イベントに参加する。
ドル円は142円台前半での取引。東京午前に141.52近辺まで下落したあとは買いの流れに転じた。142円台に乗せたあと、ロンドン市場では高値を142.45近辺まで伸ばしている。この日は米債利回りが上昇しており、先週末の利回り低下やドル売りに調整が入る形になっている。
ユーロドルは1.09台後半での取引。東京午前の1.1019近辺を高値にその後はじり安の流れ。ロンドン時間には1.0965近辺まで安値を広げている。ユーロ円は156円台での揉み合い。東京市場でつけた155.81から156.44のレンジ内にとどまっている。対ポンドではユーロは小安い。この日は先週末の米雇用統計、今週木曜日の米消費者物価指数に挟まれたタイミングで主要経済指標発表予定もなく、材料難。
ポンドドルは1.27台前半での取引。東京朝方の1.2765近辺を高値にロンドン朝方には1.2713近辺まで軟化した。その後は、1.27台前半での揉み合いが続いている。ポンド円は181円を挟んだ取引が続いているが、足元では高値を181.30近辺に小幅更新している。ユーロポンドがじり安となり、0.8630台から0.8620付近に下げている。対ユーロでのポンド買いがポンド相場の下支えとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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