週明けの原油急騰受けたドル高は続かず、ドル円は133円台前半=ロンドン為替概況
週明けの原油急騰受けたドル高は続かず、ドル円は133円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。週明けのオセアニア市場では原油が急騰した。週末にサウジなどOPECプラスが予想外の減産方針を表明したことが背景。市場ではインフレ警戒から米利上げ観測が高まり、米債利回り上昇とともにドル買いの動きがみられた。ドル円は東京午後に133.76近辺まで高値を伸ばした。しかし、ロンドン時間に入ると米債利回りが低下に転じ、ドルも売り戻されている。ドル円は133.20付近に反落。上に往って来いの値動きとなっている。ユーロドルは1.08台割れへと軟化したあと、ロンドン時間には買いが優勢になり、高値を1.0870付近に伸ばしている。ポンドドルも同様に1.22台後半から1.2360付近に上昇。豪ドルやカナダドルなど資源国通貨や石油関連通貨も買われている。欧州株は堅調に推移しており、石油株や銀行株が堅調。リスク選好ムードもドル売りにつながっている。クロス円は円安方向に振れており、ユーロ円は144円台後半、ポンド円は164円台後半に高値を伸ばしている。独仏ユーロ圏、英国などの製造業PMIは確報値ということもあり、市場は反応薄だった。NY原油相場は80ドル付近に高止まりしており、OPECプラス会合の行方を見守っている。
ドル円は133円台前半での取引。東京早朝には132円台後半から一時133円台半ばまで買われた。週末のOPECプラスの予想外の減産報道を受けて原油先物が急騰し、市場ではインフレ警戒から米利上げ観測が高まったことが背景。しかし、東京午前には132.82近辺まで下落、午後には再び133円台半ばに上昇と不安定に振れた。東京午後からロンドン早朝には133.76近辺に高値を伸ばした。しかし、ロンドン勢の本格参加となると、上昇していた米債利回りが低下に転じ、ドル売りに押されている。ドル円は133.20付近まで押し戻されている。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京市場では1.08台前半から1.08台割れへと軟調に推移したが、ロンドン時間に入ると米債利回りの下落とともにドル売り圧力が広がっている。1.08台を回復すると高値を1.0870近辺へと伸ばしている。欧州株の上昇とともにユーロ円は買われ、144円付近から高値を144.94近辺に伸ばしている。対ポンドでは上下動も目立った方向感は示されていない。3月ユーロ圏製造業PMI確報値は47.3と速報値47.1から小幅に上方修正された。
ポンドドルは1.23台後半での取引。ユーロドルと同様に、東京市場では1.23付近から1.2275近辺へと水準を下げた。しかし、ロンドン時間に入ると買いが強まり、高値を1.2360台へと伸ばしている。先週末の下げに調整が入る形になっている。ポンド円は164円台付近から買われて、164.80台へと高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8780台から0.88台乗せでの上下動にとどまっており、方向性は希薄。3月英製造業PMI確報値は47.9と速報値48.0から若干の下方修正だった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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