ドル売り優勢、米債利回り低下で ドル円は136円台前半=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、米債利回り低下で ドル円は136円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。米10年債利回りが4.04%台から一時4.00%割れまで低下、ドル相場を圧迫している。前日NY市場でボスティック・アトランタ連銀総裁が「夏の中盤から終盤までに利上げ休止あり得る」と述べており、利上げ継続一辺倒となっていた市場のセンチメントがやや冷やされた面もあったようだ。来週末には米雇用統計の発表が予定されており、ドル高の流れに調整が入りやすい面も指摘される。ドル円は136.70付近で上値を抑えられると一時136.12近辺まで安値を広げた。ユーロドルは1.06台前半でじり高となるなかで、一時1.0629近辺に高値を伸ばした。ただ、ユーロ圏非製造業PMI確報値が52.7と速報値53.0から下方修正されており、対ポンドなどでのユーロ売りがでていた。また、デギンドスECB副総裁は、3月以降の利上げについてはデータ次第とやや慎重姿勢だった。ポンドドルは1.19台後半から買いが継続しており、高値を1.2004近辺に伸ばしている。英非製造業PMI確報値は53.5と速報値53.3から上方修正されており、ユーロ圏とは対照的な結果となっていた。欧州株や米株先物・時間外取引は堅調に推移しているものの、ドル円とともにクロス円も下押しされている。ユーロ円は145円台が重くなると144.40付近まで下落、ポンド円は163円台半ばから一時163.15近辺まで下押しも、その後は買い戻しが入った。
ドル円は136円台前半での取引。米債利回り低下とともに売られている。米10年債利回りが一時4%割れとなる動きに、ドル円は136.12近辺まで安値を広げた。欧州株や米株先物・時間外取引は堅調に推移しているが、ドル売りが前面にでており、円売りの動きは封印されている。
ユーロドルは1.06台前半での取引。序盤に1.0629近辺まで買われたあとは、1.0600付近まで反落と上値が重い。ユーロ円は145円付近で上値を抑えられると一時144.41近辺まで安値を広げた。その後は下げ渋りも144円台半ばで上値重く推移している。対ポンドではユーロ売りが優勢。非製造業PMI確報値がユーロ圏は下方改定される一方、英国では上方改定されていた。
ポンドドルは1.19台後半での取引。米債利回りの低下とともにじり高の動きとなり、一時1.2004近辺まで高値を伸ばした。ポンド円は163円台後半から軟化し、一時163.15近辺に安値を広げた。その後は163円台前半から半ばで売買が交錯している。ユーロポンドは0.8870付近から0.8845近辺へと売られている。総じてポンドが堅調に推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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