朝方はややドル売り円買いも、その後ドル買いが優勢=東京為替概況
朝方はややドル売り円買いも、その後ドル買いが優勢=東京為替概況
先週末の海外市場は、日銀新総裁に植田氏との報道を受けて130円割れを付けた後、一転してドル高が優勢となり131円台後半まで上昇。少し調整が入って131円30銭台で先週の取引を終えた。週明けは先週末終値前後で始まった後、少し調整が入る形で131円14銭前後を付けた。その後は一転してドル買いが優勢となり、132円台を付ける動きとなった。政府が新総裁起用を決めた植田氏は、報道後に記者団に対して、詳しくは話せないとしたうえで、緩和の継続が必要と発言。同氏は日銀審議委員時代、1999年のゼロ金利政策導入、2001年の量的緩和導入における理論的支えとなったと言われており、当時の速水総裁がゼロ金利解除を決めた際も、一度目は反対票を投じるなど、緩和的な姿勢が目立っていたことなどから、円売りが入りやすくなっている面がある。
また、日銀総裁人事という大きな材料が一服したことで、市場は3日の米雇用統計以降に強まったドル高の流れに復している面がある。明日の米消費者物価指数次第の面が大きいが、無難にこなした場合や、伸びが期待ほど鈍化しなかった場合はドル高の流れが続くと見込まれている。
ユーロドルは1.06台後半での推移が続いた。先週末にドル高が進む中で1.06台に下落。1.0700手前が重くなっており、下方向を意識も動きは限定的となっている。
ポンドドルは1.20台での推移。こちらも下方向を意識しているが、1.20割れトライには慎重。
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。