この先、特にポンド円が下値警戒を高めるとの指摘=NY為替
きょうは日銀のイールドカーブコントロール(YCC)のサプライズ調整を受けて市場は驚きを強めた。黒田総裁は会見で利上げではないと否定していたものの、市場はそれをやり過ごし、円は急騰している。その中でポンド円は急落しており、一時158円まで急落する場面が見られた。
日銀のサプライズ調整の前から市場は、来年の円のパフォーマンスに注目していたが、その中でも特にポンド円が下値警戒を高めるとの指摘が出ている。本日の日銀のサプライズ調整を受けて、今度はこれまでの日銀に代わりに英中銀がハト派の急先鋒になるという。
英中銀は先週の金融政策委員会(MPC)で追加利上げの必要性を示しながらも、FRBやECBとは対照的にハト派な印象を強調していた。市場は現在、英中銀の利上げをあと計1.25%ポイントと予想しているが、英住宅問題や先週の政策委員会(MPC)で委員の投票が3つに分断していたことなどを考えると、英中銀に引き締め余力はあまりないという。そのような中、きょうのポンド円の急落はこの先の動きの大きな前兆となる可能性があると指摘している。
また、このところ陰に隠れていたリスク回避の円高の方程式が復活すれば、ポンド円はなおさら下落リスクが高まりそうだ。
GBP/JPY 159.74 USD/JPY 131.45 GBP/USD 1.2152
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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