ドル安・円高の動き、米雇用統計を控えた調整主導の展開 ドル円144円台=ロンドン為替概況
ドル安・円高の動き、米雇用統計を控えた調整主導の展開 ドル円144円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル安・円高の動き。米雇用統計の結果を見極めたいとして前日から東京朝方にかけてのドル高・円安の動きに調整が入る格好となっている。東京市場では「中国商務省 米国との貿易交渉の可能性を検討中、貿易交渉開始に向けた米国の申し出を評価」との報道が円売り反応を強め、ドル円は146円手前水準まで買われた。しかし、人民元が対ドルで買われると、ドル安の動きが波及、ドル円は上げを帳消しにした経緯がある。ロンドン時間に入ってからもオフショア人民元が買われ、ドル売りが継続。145円台割れからのストップ注文を交えて一時144.44近辺まで下押しされた。クロス円も円買いが優勢。ユーロ円は164円台割れ、ポンド円は192円台前半へと下落している。メーデー明けの欧州株は堅調に推移。米中貿易戦争緩和期待は各市場でまちまちな動きにつながっている。ドル相場は軟調。ユーロドルは東京市場からの流れが継続して、高値を1.1350台まで伸ばした。一方、ポンドドルは不安定な動きで、1.33台に乗せるもロンドン時間には1.3280台まで反落する動き。ユーロ圏製造業PMIは上方修正され、ユーロ圏CPI速報は前年比、コア前年比ともに予想を上回る上昇となった。
ドル円は144円台半ばでの取引。東京朝方に145.92近辺まで高値を伸ばしたあとは、売りに転じている。ロンドン時間には145円台割れから売りが強まり、一時144.44近辺まで安値を広げた。昨日の日銀決定会合後の上昇スピードが速かったことから、米雇用統計前に調整売りが入る面が指摘される。また、米中貿易戦争緩和の期待で人民元買い・ドル売りが強まったことがドル売りに波及する面もあったようだ。
ユーロドルは1.13台前半での取引。東京午前の1.1274近辺を安値に上昇している。ロンドン序盤には1.1355近辺に高値を伸ばした。足元では上昇一服となり、高止まりしている。ユーロ円は軟調。ロンドン時間に入るとドル円の下げとともに売られ、164円台半ばから163.80台へと下落している。対ポンドではユーロ買いフローが入っている。
ポンドドルは1.32台後半での取引。東京市場で1.3274近辺から1.3322近辺まで上昇も、その後は上値を抑えられている。1.3280台まで再び下げるなど売買が交錯している。ポンド円はドル円とともに下落。193円台半ばから足元では192.10台へと下押ししている。ユーロポンドは0.8490付近から0.8530付近へと上昇、ポンドが軟調に推移している。米雇用統計発表を控えて、調整主導の展開。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。