ややドル買いに押される、欧州株や米株先物軟調 ポンド売りも=ロンドン為替概況
ややドル買いに押される、欧州株や米株先物軟調 ポンド売りも=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ややドル買いに押されている。欧州株や米株先物・時間外取引が軟調に推移しており、リスク警戒のドル買い、円買い圧力がみられている。リスク動向に敏感な豪ドルは対ドルで0.66台後半、対円で91円台後半へと上値重く推移。ポンドドルは1.22台を割り込むと一時1.2120近辺まで安値を広げた。ポンド円も167円台から166.10付近まで下落。ユーロドルは1.0650付近から1.0610近辺へ、ユーロ円は146円台割れから145.50近辺まで軟化。ユーロポンドは0.87台前半から後半で上に往って来い。NY原油先物は一時74ドル台割れへ下落。リスク警戒の背景には今週の一連の中銀金融政策会合でいずれも利上げ継続姿勢が示されたことがあるようだ。その中で英中銀が6対3での利上げ決定だったが、2名の据え置き票があったことがポンド売りを誘う面もあった。ドル円は137円を挟んだ揉み合いが続いており、ドル高と円高に挟まれて動きにくい状況になっている。一連の欧州PMI速報値は予想を上回る結果が多かったが引き続き50割れの水準だった。英PMI速報値は製造業が悪化、非製造業が改善とまちまちだった。ユーロ圏消費者物価指数確報値は前年比+10.1%に小幅上方改定された。ただ、いずれの指標にも反応薄だった。
ドル円は137円付近での取引。前日NY市場で136円台から一時138円台まで買われた後は、じり安の流れとなっている。ロンドン序盤に136.83近辺まで下押しされたあとは137円台前半までの値動きとなっている。株安の動きが広がるなかでドル買い・円買いが交錯、ドル円は動きにくくなっている。
ユーロドルは1.06台前半での取引。前日の海外市場で1.07台乗せとなったあと、1.06台割れまで下落する激しい振幅をみせた。その後は下げ一服となりロンドン朝方には1.0663近辺まで買い戻された。しかし、ロンドン時間に入ると欧州株や米株先物・時間外取引が下落し、1.0609近辺まで再び下落する場面があった。ユーロ円は146円台半ばが重く、一時145.50近辺まで下落した。対ポンドではユーロ買い先行も、その後は値を戻した。前日からのユーロ買い・ポンド売り圧力が継続している。
ポンドドルは1.22付近での取引。ロンドン朝方までは1.22台前半での揉み合いが続いたが、ロンドン時間に入ると株安などとともに売られ、一時1.2120近辺まで前日からの安値を広げた。その後は1.22付近へと買い戻されて、下に往って来いに。ポンド円は167.50付近での揉み合いを下放れると一時166.13近辺まで下落。その後は167円台乗せまで下げ渋っている。ユーロポンドは0.87台前半での揉み合いから一時0.8772近辺まで上昇。その後は売り戻される動き。今週の一連の中銀金融政策発表を終えて、きょうは材料難となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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