方向性定まらない展開、米生産者物価指数の発表待ちで=ロンドン為替概況
方向性定まらない展開、米生産者物価指数の発表待ちで=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、方向性が定まらない展開となっている。短期的なポジション調整の動きに終始している。東京時間に低下した米10年債利回りが前日終値付近へと戻す動きに、ドル相場はドル買いの動きが優勢。ユーロドルは1.05台後半から1.0550付近までじり安の動き。ポンドドルも1.22台後半から1.22台前半に下げたが、下げ足はユーロと比べると鈍い。ドル円は東京午後につけた135.77近辺を安値に136.50手前まで買い戻しが入った。しかし、買いも続かず136円ちょうど付近へ押し戻されている。クロス円も上下動。ユーロ円は144円台に乗せた後は売りに押されて143.50台まで反落。ポンド円は167円台乗せでは売りに押されており、一時166.50付近まで下げた。ただ、欧州株、米株先物いずれも底堅く揉み合っており、特段のリスク回避の動きはみられていない。この時間帯の為替相場は、直近もしくは前日海外市場の値動きに調整が入る程度となっている。
ドル円は136円付近での取引。東京市場で136.88近辺を高値に135.77近辺まで下落。実需筋の円買いや米債利回り低下が売りを誘っていた。その後は、米債利回りが前日水準へと値を戻しており、ドル円も136.50手前まで反発。しかし、クロス円とともに上値を抑えられている。東京午前のレンジ内にとどまっている。
ユーロドルは1.05台半ばでの取引。前日の海外市場で買われた流れを受けて、一段と上値を伸ばす動きがみられた。、ロンドン序盤に1.0588近辺まで小幅に高値を更新した後は上値が重くなっている。一時1.0550割れとなったが、下押しも限定的。米生産者物価指数待ちに。ユーロ円はドル円とともに振幅。ロンドン序盤に144円台を回復したが、その後は売りに転じて安値を143.55近辺まで広げた。対ポンドでもユーロ売りが優勢。
ポンドドルは1.22台半ばでの取引。東京午後に1.2277近辺まで高値を伸ばしたが、その後は上値重く推移している。ロンドン序盤に1.2230付近まで軟化も、再び1.22台半ばへ下げ渋り。この日発表された英中銀四半期インフレ調査では1年後のインフレ期待は4.8%と前回8月調査の4.9%から若干の低下に留まっていた。ややインフレ鈍化期待も、まだまだ根強いインフレ圧力との印象が強かったようだ。ポンド円は167円台乗せとなった後は売りに押されている。一時166.50近辺まで下押しされた。その後は166円台後半と下げ一服。ユーロポンドは0.8630台に買われたあと、0.8610付近へと下押しされている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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