最悪のシナリオならユーロドルは0.85ドルまで下落する可能性=NY為替
きょうのNY為替市場はドルの戻り売りが優勢となる中、ユーロドルは底堅い値動きを続けており、1.05ドル台での推移が続いている。ただ、積極的に戻りを試そうという雰囲気まではない。本日の21日線が1.06ドルちょうど付近に来ているが、その水準にはなお慎重なようだ。
世界経済が弱体化しているにもかかわらず、FRBが大幅利上げを継続した場合、最も弱気なシナリオで、ユーロドルは2023年末までに0.85ドルまで下落する可能性があるとの指摘も出ている。最も弱気なシナリオとは1980年代初期のスタグフレーションだという。このユーロドルにとっての最悪のシナリオでは、世界の株式市場も2020年春に見られたレベルまでさらに下落する可能性もあるとしている。
それとは逆に、FRBが利上げサイクルを早期に終了すれば、ユーロドルは今年後半にも回復するとの見方も出ている。その場合、1.08ドル付近まで上昇する可能性があるという。2023年にはFRBが緩和に転じ、ユーロ圏がスタグフレーションから早期脱却するため、ユーロドルは緩やかな上昇軌道を維持し、2023年末までに1.15ドルに達する可能性があるとしている。
EUR/USD 1.0542 EUR/JPY 142.55 EUR/GBP 0.8589
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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