FX/為替「ドルも円も下値余地は限定的」 外為トゥデイ 2022年1月20日号
目次
▼19日(水)の為替相場
(1):日経平均の下げ幅拡大が重し
(2):英CPIは前年比で約30年ぶりの伸び
(3):英首相 コロナ規制のほぼ撤廃を表明
(4):米大統領 FRBの金融政策正常化を支持
19日(水)の為替相場
期間:19日(水)午前7時10分~20日(木)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日経平均の下げ幅拡大が重し
日本株の下げ幅拡大を受けてリスク回避の円買いが強まる中、ドル/円やクロス円が軒並み下落。なお、米長期金利の上昇を嫌気して米国株先物が値を下げる中、日経平均株価の下げ幅は一時900円を超えた。
(2):英CPIは前年比で約30年ぶりの伸び
英12月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.5%、前年比+5.4%といずれも予想(+0.3%、+5.2%)を上回る伸びとなった。前年比の伸びは前月の+5.1%から加速し、約30年ぶりの高水準を記録した。エネルギー・食品などを除いたコアCPIも前年比+4.2%となり、市場予想(+3.9%)を上回った。なお、その後英中銀(BOE)のベイリー総裁はエネルギー価格の上昇や労働市場のひっ迫などから「インフレ圧力が予想よりも長期的に継続する可能性について懸念している」と述べた。
(3):英首相 コロナ規制のほぼ撤廃を表明
ジョンソン英首相は、新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株の感染ピークが過ぎたとして、ロンドンを含むイングランドで公共交通機関や学校などでのマスク着用義務やワクチン接種証明の提示を廃止すると議会下院で表明した。
(4):米大統領 FRBの金融政策正常化を支持
米国のバイデン大統領は就任から1年の節目を翌日に控え、ホワイトハウスで会見。「物価高が定着しないよう確実にする重要な責務は米連邦準備制度理事会(FRB)に託されている」とした上で、FRBによる金融政策正常化の計画を支持する考えを示した。株安や米連邦公開市場委員会(FOMC)前の持ち高調整で低下していた米長期金利は、大統領の発言を受けて下げ幅を縮小。一時114.21円前後まで弱含んでいたドル/円も下げ渋った。
19日(水)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:ドルも円も下値余地は限定的
昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%下落。114.79円前後まで買いが先行したものの、米長期金利の失速などが重しとなり、114.21円前後まで反落する上値の重い展開だった。なお、2年ぶりに一時1.90%を超えた米10年債利回りは、その後1.82%前後まで低下して1.87%前後で取引を終えるなど、米連邦公開市場委員会(FOMC)を翌週に控えて不安定な動きとなった。
ドル/円は本日も114円台中心の値動きが見込まれる。FOMCが3月利上げの地ならしを始めるとの見方が強い中、ドルの下値余地は限定的と見るが、利上げ観測が株式市場の重荷となる中では円の下落余地も限られよう。
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