【これからの見通し】週明けのオセアニア市場に緊張走る、この後の米欧市場の反応は
【これからの見通し】週明けのオセアニア市場に緊張走る、この後の米欧市場の反応は
週明けのオセアニア市場に緊張が走った。14日にサウジ、アラムコの石油施設がドローン攻撃を受けたことが地政学リスクを高めた。サウジの石油生産量が半減する可能性があり、世界供給量の約5%に影響がでるという。
週明けの時間外取引でNY原油先物が急騰し、先週末の54ドル台後半から一気に63ドル台まで買われた。ドル円はリスク回避の円買いで一時急落。108.10近辺から107.46レベルまで値を飛ばした。その後は、パニック商状は落ち着いてきており、NY原油先物は59ドル台後半へと売り戻されている。ドル円は107.90近辺までの反発。ただ、原油相場は依然として前週末比大幅高であり、ドル円も108円台は回復していない。
一方で、やや明るいニュースとしては、トランプ米大統領が「必要であれば戦略石油備蓄の放出を許可する」としたこと。また、中国が米農産物の購入を進めるとしており、米中通商協議への前向きなムードもある。中東地政学リスクに関しては、このあとの米欧市場での反応待ちとなっている。
この後の海外市場では主要な経済指標発表は少なめ。トルコ失業率(6月)、NY連銀製造業景気指数(9月)などの発表が予定されている。NY連銀指数は事前予想が4.0となっており、前回8月の4.8から低下する見込み。要人発言関連では、レーンECBチーフエコノミストが講演を行う。先週のECB理事会では利下げやQE再開など事前のマーケットが予想するほぼフルセットの緩和が発表された。しかし、独連銀などQE再開について異論を唱えるなど、内部の意見集約には失敗したようだ。レーン氏のエコノミストとしての見解が注目される。
また、きょうはジョンソン英首相がブリュッセルを訪問してユンケルEU委員長を会談を行うと報じられている。現地時間の昼頃の到着を目指すという。EU側からは英政府から有効な代替案を受け取っていないとされており、今日の会談でEU側を納得させられるかどうか、不透明感は高い。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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