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ドル円は再び105円台に下落 ISM指数50割れで景気後退懸念が強まる=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場でドル円は105円台に値を落とした。この日発表になった8月のISM製造業景気指数が49.1と景気判断の分岐点である50を割り込んだことで為替市場はドル売りを強めている。

 ISM指数は2016年1月以来の低水準で、詳細を見ても生産、受注、雇用が50を割り込んでいる。関税をはじめ貿易問題や世界経済の減速傾向で、米製造業はセンチメント低下をより鮮明にしていることが示された格好。市場も強い指標までは見込んでいなかったものの、さすがに50割れはネガティブ・サプライズであったようで、市場は景気後退懸念を強めた。

 きょうのドル円は東京時間に106.40円近辺まで買い戻されていたものの、105円台に下落した。前日も106.40円付近で上値を抑えられており、その付近は強い上値抵抗となっている模様。

 米中貿易問題は依然として出口の糸口が見えず、次回協議の日程も決まらない状況。それを受け株式市場も軟調な動きが見られている。一方、英EU離脱の状況も混沌としており、リスク回避の資金が円に流れ込んでいる。ただ、105円台に入ると買い戻しも見られている状況。

 本日の21日線は106.15円付近に来ており、再び下回る展開を見せているが、早期に回復できるか注目される。全体的には次のアクション待ちの雰囲気だが、下値を見ている向きは依然として多い。目先の下値サポートは105.60円付近。

 ユーロドルはNY時間に入って買い戻しが強まっており、1.09ドル台後半まで一時買い戻された。しかし、1.10ドルには慎重なようだ。きょうのユーロドルはロンドン時間に下げ幅を拡大する動きが見られ、1.0925ドル付近まで一時下落していた。2017年5月以来の安値水準。ユーロドルは下値模索を続けており、2015年以降、度々強いサポートとなってきた1.05ドルを目指すとの声も出ている。

 市場では来週のECB理事会に注目が集まっている。中銀預金金利のマイナス金利の深掘りを決めると予想しており、ドイツ経済が不調を示す中で追加の資産購入も期待されているようだ。ここ数日のユーロドルの下げは市場が大規模緩和をECBに期待している表れとの声も聞かれる。

 しかし、ECB理事の間では、利下げは一致しているものの債券購入再開には温度差があるようだ。ドイツとオランダは債券購入再開には慎重な発言もでている一方で、オーストリアは前向きとも見られ、イタリアやスペインも恐らく前向きの可能性が高い。一方、フランスはまだ態度を留保している状況。NY時間に入ってミュラー・エストニア中銀総裁の発言が伝わっていたが、「債券購入再開に強い根拠はない」と述べていた。

 ユーロは下値模索を強めているものの、短期的には期待先行になるリスクは留意される。

 ポンドドルもNY時間に入って買い戻しが強まり、一時1.21ドル台まで上昇。ただ、下値模索の動きは続いている。きょうから英国では議会が再開しており、ジョンソン英首相は改めて10月31日でのEU離脱を強調している。ただ、保守党の議員の1人が離党し、自由民主党に鞍替えしたことが伝わった。これにより与党保守党は下院で過半数を割り込み少数与党となっており、まだまだ続く議員も出る可能性があるという。

 野党からは離脱延期法案が提出されることが予想されるが、目先はそれが可決されるかに注目が集中しそうだ。法案が可決された場合は、ジョンソン首相が議会を解散し、総選挙の可能性も高まっており、ポンドは不安定な展開が続きそうだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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