【これからの見通し】米FOMC後の相場展開に注目
きょうは注目の米FOMCの結果が発表される。利下げすることはほぼ完全に市場に織り込まれている。焦点の利下げ幅については、ここ1カ月神経質に振れたが、足元では0.25%が82%、0.50%が18%の確率でFF金利先物市場は織り込んでいる状況。ほぼ、0.25%利下げがコンセンサスとみてよさそうだ。結果発表は日本時間1日午前3時となる。その後、3時半からはパウエルFRB議長の会見が行われる。
FOMC発表までは、米中貿易協議の内容に関する報道や、各種経済指標の結果などに反応しそうだ。ロンドン・欧州市場では、ドイツ失業率(7月)および失業者数(7月)、ユーロ圏失業率(6月)、ユーロ圏GDP・速報値(第2四半期)、ユーロ圏消費者物価指数・速報値(7月)などが発表される。欧州の低インフレおよび低成長の構図が確認されると予想されている。
NY市場では、MBA住宅ローン申請指数(26日までの週)、ADP雇用者数(7月)、シカゴ購買部協会景気指数(7月)などがFOMC結果発表の前に発表される。カナダでは、月次GDP(5月)、鉱工業製品価格(6月)、原材料価格指数(6月)などが発表される。週末の米雇用統計の参考となるADP雇用者数は15万人増が見込まれている。カナダ月次GDPは前月比+0.1%に伸びが鈍化する予想。
また、さきほど米中閣僚級通商協議が終了したと報じられており、双方のコメントが注目される。事前のムードでは物別れは免れるものの、大きな前進もみられないとの冷めた見方が多いようだがどうか。
今後のポイントは、米FOMCの結果内容がでたあとの、市場の動向となる。NY市場後半の薄商いのなかで結果次第では値が飛びやすいので注意が必要だ。事前コンセンサスの通り0.25%利下げであれば、市場の関心はパウエル議長会見から次回9月FOMC会合での連続利下げの可能性を探ることとなろう。0.25%利下げ以外の結果であれば、市場はサプライズに反応を示しそうだ。据え置きでドル高、株安に、0.5%利下げでドル安、株高に反応することが想定される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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