東京株式(大引け)=39円安、決算警戒で気迷いムードも個別株物色は旺盛
5日の東京株式市場は朝方高く始まったものの買いが続かず、日経平均は前日終値近辺で弱含む動きとなった。後場後半はやや下げ幅を広げマイナス圏で着地したが、TOPIXは前日終値を上回った。
大引けの日経平均株価は前営業日比39円32銭安の2万844円45銭と小幅反落。東証1部の売買高概算は12億2836万株、売買代金概算は2兆1054億1000万円。値上がり銘柄数は1325、対して値下がり銘柄数は730、変わらずは72銘柄だった。
きょうの東京市場は、方向感が定まらない展開に終始した。前日の米国株市場ではNYダウなど主要指数が上昇し、外国為替市場では1ドル=110円近辺の推移とドル高・円安の動きが強まり、主力株中心に外部環境は追い風局面にあった。しかし、国内企業の決算発表が進むにつれ通期見通しを下方修正する企業が目立ち、全般は警戒ムードも漂う。取引時間中は中国・上海株などアジア株市場が休場だったことで手掛かり材料にも乏しかった。ただ、ファーストリテなど一部値がさ株の下落が足を引っ張った形で、地合いはそれほど悪くなかった。値上がり銘柄数は1300を超え値下がり銘柄数を大きく上回り、個人投資家参戦による個別株物色が旺盛だった。業種別には水産株が強い動きをみせたほか、メタル市況の上昇を背景に非鉄株にも買いが入った。
個別では、キーエンス<6861>が大きく買われ、村田製作所<6981>も上昇した。花王<4452>が物色人気となり、伊藤忠商事<8001>も高い。ハウスドゥ<3457>が一時値幅制限いっぱいに買われたほか、JCU<4975>が値を飛ばし、レーザーテック<6920>、カカクコム<2371>なども大幅高。ヤフー<4689>も上値を追った。日本水産<1332>も商いを伴い上昇した。日清食品ホールディングス<2897>も活況高となった。
半面、任天堂<7974>、ファーストリテイリング<9983>などの値がさ株が売られたほか、武田薬品工業<4502>も軟調。ZOZO<3092>も下値を探る展開。日立製作所<6501>も冴えない。イビデン<4062>が急落、ケーズホールディングス<8282>も大幅安。シャープ<6753>、ヤマシンフィルタ<6240>、アダストリア<2685>などの下げも目立った。
出所:minkabuPRESS 株式情報
執筆者 : MINKABU PRESS
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