ドル買い先行もすぐに一巡、米CPI待ちに ドル円は155円台に高値伸ばす場面も=ロンドン為替概況
ドル買い先行もすぐに一巡、米CPI待ちに ドル円は155円台に高値伸ばす場面も=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが先行もその動きは続かず。全般に日本時間午後10時30分発表の米消費者物価指数の結果待ちとなっている。ドル円はロンドン朝方に155円台に乗せると、高値を155.24近辺に伸ばした。しかし、米債利回りが低下すると買いは一服。154円台後半から155円付近での揉み合いとなっている。ユーロドルもドル買いが先行して1.0594近辺まで下落して年初来安値を更新したが、その後は1.0644近辺まで反発している。ポンドドルは1.2730-1.2759の狭いレンジで推移している。クロス円はやや円安方向に動いている。ユーロ円は164.74近辺、ポンド円は197.72近辺に高値を伸ばす場面があった。英欧からは根強いインフレ圧力やトランプ政策に対する不透明感などを指摘する論調がみられた。仏中銀総裁、マン英中銀委員からは根強いインフレへの警戒感が示された。独連銀総裁は、トランプ氏の関税計画はドイツ経済にとってGDPの1%のコスト、と指摘。独経済省からは、トランプ大統領がドイツの輸出品に関税をかけることは、警戒すべき大きなリスクとの意見が示された。
ドル円は154円台後半での取引。東京朝方の154.51近辺を安値にその後は買いが優勢となった。日本時間午後3時すぎには155円台に乗せている。その後のロンドン序盤で高値を155.24近辺まで伸ばした。しかし、米10年債利回りが4.44%台から4.40%台へと低下すると上昇は一服。154円台後半から155円付近での揉み合いとなっている。
ユーロドルは1.06台前半での取引。ドル買いが先行し、1.0594レベルと年初来安値を更新。しかし、その後は1.0640台まで買い戻されている。ユーロ円は小高く推移。東京朝方の164.06近辺を安値にじり高となり、ロンドン序盤には164.74近辺に高値を伸ばした。対ポンドではユーロは下に往って来いと方向感に欠けている。仏中銀総裁、独連銀総裁などからインフレを警戒する声があったが、目立った反応はみられていない。
ポンドドルは1.27台半ばでの取引。この日は方向感無く揉み合っており、レンジは1.2730から1.2759までと狭い。ポンド円はじり高の動き。東京朝方の196.87近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には197.72近辺の高値をつけた。その後は197円台半ばに落ち着いている。ユーロポンドは0.8321から0.8344までのレンジで下に往って来いとなっている。全般に落ち着いた取引が続いている。マン英中銀委員は、インフレはまだ沈静化していないと述べたが特段の反応はみられなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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