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為替相場まとめ8月24日から8月28日の週

為替 

 24日からの週は、米金利動向・原油価格・地政学要因・主要イベント前の様子見姿勢が複雑に絡み合い、ドル円は158円後半から159円台半ばを中心とした不安定ながらも底堅い推移となった。週初は米債利回り低下や中東情勢を巡る警戒感からドル売り・円買いが優勢となる場面があったが、米財務長官による制裁発表や週末のジャクソンホール会議を控えたポジション調整が進み、ロンドン・NYではドル高が再び強まった。25日には米金利上昇と日経平均の急反発が円売りを促し、ドル円は159.40円へ上昇。26日はイラン情勢改善期待による原油安が円買いを誘い一時158円台へ下落したが、米指標が米経済の底堅さを示すとドル買いが復活し159円台を回復した。27日は日銀副総裁発言が市場の期待ほどタカ派でなかったことから円売りが入り、ドル円は159.50円近辺まで上昇。ユーロドル・ポンドドルは米金利の影響を受けて上値が重く、クロス円は原油や株価、地政学要因に左右されつつも総じて高値圏でのもみ合いとなった。全体として、イベント前の慎重姿勢の中でドル高基調がじわりと優勢となった週だった。週末のジャクソンホール会議でウォーシュ米FRB議長はインフレ高止まり警戒を強く示し、2%の目標への姿勢を強調して利上げを示唆するタカ派な内容となった。この講演を受けてドル高が強まり、ドル円は介入後初となる160円台をしっかり回復した。ユーロドルなどでもドル高が進む展開が見られた。


(24日)
 東京市場は、週明けの閑散とした時間帯で不安定な動きが見られ、ドル円は朝方に158.56円まで急落したもののすぐに下げを取り戻し、その後は159.00円前後での一時的な動きにとどまった。午前中は米債利回りの低下を意識したドル売りも見られたが続かず、午後は158.90円を中心とした狭いレンジでのもみ合いに終始した。市場はベッセント財務長官によるイランへの金融攻勢や財政健全化策の発表、週末のウォーシュFRB議長の基調講演などを控えて動きづらい状況であった。ユーロやポンドも様子見ムードが強く、一定のレンジ内での推移が続いた。一方、カナダドルは週末の米国との通商交渉決裂を嫌気して売りが優勢となり、対ドルや対円で下落が目立つ展開となった。

 ロンドン市場は、米国とカナダの制裁関税の応酬を背景としたカナダドル売り・ドル買い主導で、全般的にドル買いが優勢となった。ドルカナダが1.38台半ば近くまで上昇した流れが波及し、ドル円は159円台前半、ユーロドルは1.16台後半、ポンドドルは1.36台前半など、各通貨で本日のドル高水準を更新する動きが見られた。また、NY時間午後に予定されているベッセント米財務長官のイランに対する厳しい制裁発表を前に、先週末までのドル売りポジションに対する調整が入ったこともドル高を後押しした。クロス円については、ユーロ円が185.80付近まで買われる一方、ポンド円は217.16付近まで上昇後に落ち着きを見せるなど、対ドルでの動きに連れ高となる場面があった。

 NY市場は、先週のドル安が一服しドル円が159円台へ再上昇したものの、為替介入への警戒感や米財政懸念が上値を抑え、159円台前半での推移が続いた。米財務省の米国債買い戻し拡大報道によるドル安反応は限定的で、日銀の早期追加利上げ観測にもかかわらず円買いは限られた。ユーロドルは、米国とユーロ圏の金利差縮小を背景に最近の上昇基調を維持しつつも、1.16ドル台半ばの狭い範囲に落ち着いた。さらなるユーロ高には米成長見通しの悪化などの新材料が必要と指摘されている。ポンドドルは1.36台の高値圏で堅調に推移し、英経済の底堅さからポンドの売り越しが縮小する一方、秋の予算案が財政懸念を引き起こすリスクも意識される展開となった。

(25日)
 東京市場は、前日に低下した米10年債利回りが午前中に上昇に転じたことでドル買い・円売りが優勢となり、ドル円は朝方の159.00円台から昼過ぎにかけて159.40円まで上昇した。さらに、朝方には前日比900円超の急落を見せた日経平均株価がプラス圏へ切り返し、一時安値から1200円以上も大幅に反発したことも円安要因としてドル円やクロス円を下支えした。昼前後をピークに米債利回りが4.70%まで低下するとドル高にも調整が入り、ドル円は159.21円まで押し戻されたが、その後再び159.30円台を回復するなど押し目は限定的であった。ユーロドルやポンドドルは米債利回り上昇を背景に上値の重い展開が続き、クロス円も昼にかけて円安が進んだ後に調整が入る動きとなった。

 ロンドン市場は、中東情勢の進展に対する期待感からNY原油先物が82ドル近辺まで下落し、インフレ沈静化見通しに伴い米10年債利回りも4.66%台へと低下したことで、有事のドル買いの巻き戻しによるドル売りが優勢となった。さらに、欧州株や米株先物が堅調に推移したことでリスク選好の円売りも加わり、ドル円は一時159円台半ばまで買われた後に159円台前半で落ち着いた。ユーロは予想外に強かったドイツIfo景況感指数を支えに前日終値付近で底堅く推移し、ポンドも英首相の増税示唆報道を受けた財源不安の払拭から対ユーロで買い戻された。全体として、クロス円はユーロ円が186円に迫りポンド円が217円台半ばへ上昇するなど円安に傾いたが、次第に様子見となった。

 NY市場は、週末に控えるジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長の基調講演を前に様子見ムードが広がり、ドル円は159円台前半の狭いレンジでの推移が続いた。市場では米国によるイラン産原油の主要な買い手である中国への制裁措置が注目されており、米中緊張が高まれば安全資産としてドルが買われる可能性が意識されている。一方で、米財務長官の国債市場への積極姿勢に伴うドル価値希薄化への懸念も根強く、ウォーシュ議長がこれらを牽制するかが焦点となっている。ユーロドルはドイツIfo景況感指数の改善を支えに1.16ドル台で底堅く推移し、ポンドドルも電気料金の減税効果などを背景に1.36ドル台の堅調な動きを維持し、クロス円も介入後の下落を取り戻す展開が続いた。

(26日)
 東京市場は、イランとオマーンの暫定合意報道をきっかけとしたNY原油先物の大幅下落により、日本の交易条件改善期待が高まり午前中に円買いが優勢となった。これによりドル円は159.20円台から158.88円まで下落し、ガソリン補助金拡大に伴う財政赤字懸念の後退も円買いを後押しした。その後ドル円は下げ止まったものの戻りは鈍く、午後も159.00円を挟むもみ合いが続いた。一方、他の主要通貨に対してはドル高が進行し、下げ止まった米10年債利回りの反発を受けてユーロドルは1.1661ドル、ポンドドルは1.3629ドルまで下落した。クロス円も全般的な円買いと対ドルでの外貨安の影響を受け、ユーロ円やポンド円ともに午前中に大きく下落し戻りの鈍い展開となった。

 ロンドン市場は、ホルムズ海峡の状況改善期待に伴う原油安を背景とした東京市場での円買いの流れが一服し、次第に様子見姿勢が強まる展開となった。ロンドン時間に入っても原油相場は軟調に推移したが、円買いの勢いは落ち着き、ドル円は159円付近でのもみ合いに終始した。ユーロドルは1.16台後半の狭いレンジで振幅し前日比でややドル高に傾き、ユーロ円も185円台半ばで下げ渋る動きを見せた。ポンドは対ユーロや対ドルで軟調な推移となり、ポンドドルは1.3610台まで下落し、ポンド円も216.50台へ安値を広げたが、目立った新規材料はなく前日までの上昇に対する調整の域を出なかった。市場の関心はこの後の米PCE価格指数や米GDP改定値などの重要指標へと向かっている。

 NY市場は、発表された米経済指標が総じて米経済の底堅さを示したことでドル高が優勢となり、ドル円は159円台へと再上昇した。注目のPCE価格指数はコア指数が予想通りだったものの総合指数が予想を若干上回り、第2四半期GDP改定値でも個人消費が上方修正された。これによりインフレの粘着性と消費の力強さが意識され、足元のドル安は行き過ぎとの見方が強まった。市場の焦点は28日のウォーシュFRB議長講演に移っているが、金融政策の踏み込んだ議論は避けられるとの見方も出ている。ユーロドルは1.16ドル台後半で伸び悩みつつも200日線を維持し、ドイツの成長見通し上方修正が下支えとなった。ポンドドルは英住宅建設計画の恩恵が期待されつつも利益確定売りに押された。

(27日)
 東京市場は、前日の海外市場での米PCE価格指数の結果を受けたドル買いによりドル円が159.45円を付けたものの、ジャクソンホール会議を控えて上値を追う勢いには乏しく、朝方はドル売り円買いで159.12円まで下落した。その後、埼玉県での金融経済懇談会において氷見野日銀副総裁が利上げに前向きな姿勢を示したものの、市場の期待ほどのタカ派的な内容ではないと受け止められて円売りが優勢となり、ドル円は159.40円前後まで反発した。午後は様子見ムードが強まり、159.30円台を中心としたもみ合いに終始した。ユーロドルやポンドドルも非常に狭いレンジでの膠着状態が続き、ユーロ円やポンド円といったクロス円もドル円の上下動に連動した後は落ち着いた値動きとなった。

 ロンドン市場は、中東情勢の不安定化やロシアによる攻撃激化の報道を背景とした原油価格の反発と、それに伴う米10年債利回りの上昇に反応し、ややドル買いが優勢となる展開となった。翌日にジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長による基調講演を控え、全般的には模様眺めムードが強かったものの、ドル円は159.12付近まで下押しされた後に買い戻され、ロンドン時間には159.53付近まで高値を更新した。ユーロドルは1.16台前半で上値が重く、一時1.1638付近まで下押しされたほか、ポンドドルも1.3571付近まで安値を広げるなどドル高の動きが見られた。欧州株はリスク警戒の売りと半導体株高が交錯し、クロス円は序盤の買いの後は高値圏でもみ合いが続いた。

 NY市場は、翌日のジャクソンホール会議におけるウォーシュFRB議長の講演を控えて様子見の雰囲気が一段と強まり、ドル円は159円台での底堅い上下動が続いた。為替介入の効果が薄れる中、日米金利差や米景気の動向が再び相場の主材料として意識されており、当面は底堅い米経済がドルを下支えすると見られている。ユーロドルは1.16ドル台半ばで伸び悩んだが、落ち着いた原油価格が下支えとなり200日線を維持した。ただし、欧州の天然ガス在庫の低さが今後のインフレや景気減速リスクとして警戒されている。ポンドドルは1.35ドル台後半で上値が重くなりつつも上昇トレンドを維持し、英経済の生産性向上による中期的成長への期待が示される一方、長期的には人口動態の制約も指摘されている。

(28日)
 東京市場では、ドル円が159.53円まで強含み。ジャクソンホール会合でのウォーシュFRB議長の講演を控え、ドルは堅調に推移した。米債務残高の拡大を背景に、米財務省の利回り抑制姿勢へ同議長が配慮する可能性がある一方、中銀独立性の観点から年内利上げ観測は残るとの見方が広がっている。ユーロドルは1.1643ドル、ポンドドルは1.3587ドルまでドル高が進行。クロス円も総じて堅調で、ユーロ円185.78円、ポンド円216.77円、豪ドル円114.88円、NZドル円95.11円まで上昇。全般的な円安の動きに加えて、オセアニア通貨は追加利上げ観測が買い手掛かりとなり、豪ドル円は6月以来の高値を更新した。

  ロンドン市場では、円安とドル高の動きが優勢。日本時間午後11時に始まるジャクソンホール会議でのウォーシュ米FRB議長講演が注目されるなかで、NY原油先物は83ドル付近で、米10年債利回りは4.68%付近で落ち着いた値動きが続いている。欧州株は総じて堅調、米株先物・時間外取引ではナスダック先物が小安い。全般にウォーシュ講演待ちとなるなかで、ドル円は159円台後半へと上昇、クロス円も円安方向に傾斜し、ユーロ円は186円手前へ、ポンド円は217円手前へと水準を上げている。ドルストレートではややドル買いとなり、ユーロドルは1.16台半ばから前半、ポンドドルは1.35台後半で上値重く推移。財務省から直近1カ月の為替介入額が公表され、15兆3993億円と過去最大となった。しかし、円相場は淡々と円安に動いている。

 NY市場ではウォーシュ議長の発言を受けてドル高が進んだ。注目されたジャクソンホール会議での基調講演でウォーシュ議長は、インフレの高止まりに対する警戒感を強く示し、目標である2%に向かう姿勢を強調する形で、利上げを示唆する発言を行った。発言を受けて米国の利上げ期待が強まる形でドル高となった。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ期待は、講演前の36%前後から一時62.7%まで上昇。終値時点でも59.8%と据え置き見通しを上回っている。こうした動きを受けてドルは上昇。ドル円は159.60円前後で講演を迎え、瞬間159.40円近くまで下げる場面もあったが、すぐに反発。節目の160.00円手前で少しもみ合うも、すぐに大台を回復すると、160.20円まで上値を伸ばした。7月30日〜8月3日にかけて行われたと見られる介入後の戻り高値を更新している。高値を付けた後、午後にかけて少し調整が入ったものの、160円台を維持する形で週の取引を終えた。 ユーロドルは1.1640ドル前後での推移から、1.1658ドルを付けた後、すぐに売りに転じ、1.1600ドル割れを付けた。いったん1.1620ドル台まで反発したものの、ドル高が続く中でNY午後に1.1578ドルを付けるなど、ドルは全面高となった。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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