円売りとポンド売りが交錯、主要通貨は狭いレンジに収束=ロンドン為替概況
円売りとポンド売りが交錯、主要通貨は狭いレンジに収束=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りとポンド売りが混在しながらも、主要通貨は総じて狭いレンジに収まり方向感を欠く展開となっている。欧州株や米株先物が堅調に推移し、先週の調整売りが一巡したことでリスク選好の円売りが散見される一方、中東情勢の緊迫化が原油高を通じて交易条件悪化を連想させ、悪い円安の側面も意識されている。全体として、先週末水準を中心とした揉み合いが続いている。
ドル円は162円台後半での取引。東京午前の162.43を安値に、ロンドン時間に入ると162.70付近まで買われている。値幅は27銭にとどまっている。欧米株の堅調さがリスク選好的な円売りを誘う一方、中東情勢の緊迫化が原油高を通じて交易条件悪化の「悪い円安」を連想させている。また、週末の世論調査で高市政権の支持率が初めて5割を割り込んだとの報道も、海外勢の日本売りの口実となったもようだ。
ユーロドルは1.14台前半での取引。1.1409から1.1429までの狭いレンジでの推移が続くなかで、やや買いが優勢。ユーロ円も185円台半ばでの限定的な値動きにとどまっている。一方、ユーロポンドではユーロ買いが強まり、ユーロが相対的に底堅い。発表された7月のドイツZEW景況感指数は26.3と前回10.5から大幅に改善し、市場予想(15から18程度)を上回った。輸出関連や内需の持続的成長が寄与したとされるが、イラン紛争や原油価格の不確実性は景気回復見通しのリスク要因として残るとのコメントが付された。
ポンドドルは1.34台前半での取引。ロンドン勢の参入とともに上値が重くなっている。東京時間ではバーナム新政権によるエネルギー料金のVAT撤廃が好感され、ポンドドルは1.3456付近、ポンド円は218.73付近まで買われた。しかし、ロンドン勢はこれを売り場と見たようで、ポンドドルは1.3420台へ反落。ポンド円も218円台半ばへと上昇一服。バーナム氏のスターマー前政権の財政政策を踏襲しつつ柔軟性を持たせるとの発言が財政規律への警戒を誘い、ヒーリー新財務相が国防費増額圧力をどう処理するかという不透明感も重石となっている。英国特有の「財源なき減税」への懸念が再び意識されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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