【これからの見通し】為替市場の静観姿勢が継続、中東情勢や株式市場には反応薄
【これからの見通し】為替市場の静観姿勢が継続、中東情勢や株式市場には反応薄
為替市場では、各主要通貨が見慣れた水準での取引が継続している。ドル円162円台、ユーロドル1.14台、ユーロ円185円台での推移に落ち着いている。
外部環境は極めて流動的だ。中東情勢では米国とイランの攻撃の応酬が続いており、これで実質的な停戦破棄状態が10日間に及んでいる。昨日は、仲介国による10日間の停戦提案が報じられ、原油高が一服する場面があった。しかし、本日も戦闘継続が報じられており、さらにフーシ派が紅海の封鎖について言及するなど緊張状態が続いている。NY原油先物は82-83ドル台で推移している。
また、株式市場も緊張感をはらんでいる。昨日はAI関連株に自律的な買戻しが入り、市場は安堵しているようだ。本日の日経平均は2000円近い上昇となる場面があった。ただ、韓国半導体株などに振り回される構図は続いており、市場全体としては不安定だ。中国の安価なAIに対する人気もあって、既存のAI勢力も安穏とはいられない状況だ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、香港消費者物価指数(CPI)(6月)、ドイツZEW景況感指数(7月)、ハンガリー中銀政策金利(7月)など。23日のECB理事会発表を控えて、ECB当局者は発言を控えるブラックアウト期間に入っており、経済統計が手掛かりとなる。本日のドイツZEW景況感指数に対する注目度が高まりそうだ。市場予想は15から18程度と前回の10.5から上昇する見込みとなっている。AI関連の投資需要や、原油価格がいったん低下したことなどが好材料と捉えられやすい状況になっている。
発言イベント関連では、ECB銀行貸出調査(BLS)が公表される。米欧金融当局者はブラックアウト期間になっており、金融政策に関する発言は自粛される。株式市場にとっては米企業決算が本格化する時期であり、再び上昇軌道に乗れるのかどうかが注目される。本日はチャールズ・シュワブ、3M、ノースロップ・グラマン、GM、DRホートン、ハリバートンなど幅広い業種の銘柄の決算発表が予定されている。
全般にボラティリティーの高い市場が多いなかで、為替市場は不気味に落ち着き払っている。最近のドル円相場には政治による為替介入を警戒した神経質な値動きも影を潜めており、値幅は限定的だ。通貨オプション市場での1週間ボラティリティーは4%台後半に低迷している。ドル円にとっては162円台でのNYカットオプションが値動きを抑制する面も指摘されている。夏休みシーズンが意識されるなかで、各主要中銀の金融政策にも変化は想定されていない。為替市場は、しばらく待ちの姿勢が続きそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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