【これからの見通し】米CPIに焦点、ドル買いを一段と加速させるのか注目
【これからの見通し】米CPIに焦点、ドル買いを一段と加速させるのか注目
市場は再び有事リスクのモードに入っている。トランプ米大統領が対イラン攻撃姿勢を明言、ホルムズ海峡を通過する船舶からサービス料を徴収するとの驚きの発言を行ったことが背景。NY原油先物は一時80ドル台まで上昇した。これとともに、株安、米債利回り上昇、そして有事のドル買い圧力が働いた。
ただ、本日の東京市場ではドル円は162円台前半、ユーロドルは1.13ドル台後半、ポンドドルは1.33ドル台後半でややドル売りの動きを見せている。米CPI、ウォーシュFRB議長の議会証言、一連の米主要金融機関の決算発表などを控えて、やや調整が入っている状況だ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、米消費者物価指数(CPI)(6月)ほぼ一択となる。市場予想は前年比+3.8%と前回5月+4.2%から伸びが鈍化する見込み。コア前年比は+2.8%と前回からわずかに伸びが鈍化する見込み。前月比は-0.1%と前回の+0.5%からマイナスに転じる予想となっている。コア前年比を中心に、結果に対する市場反応を確認したい。
昨日は、ウォラーFRB理事が完全にタカ派へ回帰した点が大きな材料となった。直近6ヶ月のインフレ高止まりを指摘し、「今週のコアCPIが再び上振れすれば、近々の利上げを検討すべき」と発言したことで、市場が織り込む7月29日FOMCの利上げ確率は25%から41%へ急上昇した。市場は特に前年比とコア前年比の結果と事前予想との乖離に鋭く反応することが想定される。本日の米CPIがウォラー氏の懸念を裏付ける結果となれば、ドル買いが再び加速することとなりそうだ。
本日の発言イベント関連では、ウォーシュFRB議長の下院金融サービス委員会で半期金融政策報告(議会証言)を筆頭に、バーFRB理事、グールズビー・シカゴ連銀総裁、クックFRB理事、ボウマンFRB副議長などのFRB金融包摂会議出席、ベイリー英中銀総裁の財務特別委員会出席などが予定されている。米金融当局者の予定が相次いでおり、市場の利上げ観測を追認する内容となるのかどうかがポイントとなる。
その他には、中東情勢に関するヘッドラインに注意が必要となろう。また、本日の米株式市場では、ゴールドマン、シティ、JPモルガン、ウェルズファーゴ、バンクオブアメリカなどの決算発表が予定されている。AI関連株に対する調整圧力が高まるなかで、金融機関にとっては利上げが利益拡大の源泉として好感される可能性もあり、今後の見通しなどが注目されよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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