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為替相場まとめ4月20日から4月24日の週

為替 

 20日からの週は、ドル買い圧力の根強さが意識された。米国とイランの和平協議への期待はあるものの、ホルムズ海峡をめぐる双方の強硬姿勢は崩れておらず、中東情勢は引き続き緊迫している。このため為替市場では有事のドル買いが入りやすかった。一方で、停戦状態が維持されていることから、直接的な軍事衝突への懸念はいったん抑えられており、株式市場では悲観的なムードは広がらなかった。日経平均は再び最高値を更新し初の6万円台を付けた。日銀の4月利上げ見送り観測も後押しした。経済指標では注目度の高いものは少なく、市場の関心は来週の主要中銀による政策金利発表に向かっている。

(20日)
 東京市場は「有事のドル買い」が先行。米国のイラン港湾封鎖継続やイラン船舶拿捕の発表、それに伴うホルムズ海峡再封鎖の示唆などを受けて原油高・ドル高が進行し、ドル円は先週末の158.60円台から一時159.20円まで急上昇した。その後は買い一服となり、昼前に158.79円を付けた後は落ち着いた動きで159.01円までの上昇にとどまった。ユーロドルは1.1729ドル、ポンドドルは1.3475ドルまで下落後に買い戻されている。クロス円は朝方に下落したものの、日経平均のプラス圏推移によりリスク警戒感が和らぎ、ユーロ円は187.05円、ポンド円は214.72円まで反発するなど、底堅い展開となった。

 ロンドン市場では、円売りが先行した。中東情勢の不透明感から原油価格が90ドル付近へと上昇。米国の対イラン停戦期限を翌日に控え、イラン側が交渉に否定的な姿勢を示したことで緊張が高まり、欧州株は下落して取引を開始した。トランプ大統領がホルムズ海峡封鎖解除に関する助言を検討するとの報道で一時円売りが一服したものの、クロス円を中心に根強い円売り圧力が継続した。ドル円は東京早朝の有事のドル買いが一巡した後、158.70から159円付近で神経質な揉み合いとなった。ユーロドルは1.17ドル台後半、ポンドドルは1.35ドル台前半まで買い戻され、ユーロ円は187円近辺で高止まり、ポンド円は214円台後半へとやや上値を伸ばす展開となった。

 NY市場では、ドル円は158円台での様子見推移が続いた。週末のイラン情勢緊迫化や停戦期限を前にした不透明感があったものの、市場の反応は比較的落ち着いている。トランプ大統領が停戦延長の可能性を否定する発言を行ったが、相場の反応は一時的だった。一方、オプション市場では日本の為替介入リスクや来週の日銀会合を警戒した円高方向へのヘッジ需要が強まっている。ユーロドルは東京時間からの買い戻しが継続し1.17ドル台後半へ上昇、悲観的見方の後退から強気基調を維持しているが1.18ドル手前で慎重姿勢も見られる。ポンドドルも1.35ドル台半ばへ買い戻されたが、来週の英中銀会合でのハト派転換観測から上値は重く、一時1.34ドル台へ下落した。

(21日)
 東京市場は、小動き。イラン情勢の行方を見極めようとする様子見ムードが強く、全体的に値幅が限定される展開となった。イラン代表団がパキスタンへ向かったとの報道があったものの、米・イ両国の主張の溝は依然として深く、不透明な状況が継続している。ドル円は日経平均の堅調な動きを支えに158円台後半で推移も、159円前後の売り圧力に上値を抑えられ158.75から158.99円の狭いレンジにとどまった。ユーロドルは1.1772から1.1791ドルでの揉み合いとなり、やや上値の重い動きを見せた。クロス円では、ユーロ円が187円台前半で推移し、午後にはドル円の調整売りに連れ安となった。ポンド円は午前中に215円台を付ける場面もあったが、午後は上値が重くなった。

 ロンドン市場では、ドル円が堅調。中東情勢の不透明感と日銀の政策据え置き観測を背景に、有事のドル買いと円売りが重なり、一時159.26円と当日の高値を更新した。東京時間にはイラン代表団派遣の報道があったが、イラン国営テレビがこれを否定したことで楽観論が後退し、有事のドル買いが強まった。さらに「日銀が4月会合で利上げを見送る公算」との報道が円売り材料として意識された。このドル高・円安の流れを受け、ユーロドルは1.1757ドル近辺まで軟化し、ポンドドルも一時1.3483ドルまで下落した。一方、クロス円は買い戻しが優勢となり、ユーロ円は187円台前半へ持ち直し、ポンド円も一時214円台半ばまで売られた後に215.10円付近まで大幅に反発した。

 NY市場は、ドル買いが優勢。ドル円は159円台半ばまで上げ幅を拡大した。イランが翌日の協議を欠席すると米国に通知し、バンス副大統領のパキスタン訪問も中止されるなどリスク回避のムードが漂った。しかし、トランプ大統領がイランへの攻撃を警告しつつも「協議完了まで停戦を延長する」と発表したことで、市場の極端な悲観論は後退した。ウォーシュ次期FRB議長の公聴会は独立性を強調し無難に通過している。ユーロドルはECBの利上げ期待後退を背景に戻り売りが優勢となり、1.17ドル付近まで下落した。ポンドドルも上値が重く1.34ドル台へ軟化したが、ユーロ円は187円台前半で方向感に欠け、ポンド円は215円台へ戻すなどクロス円は底堅く推移した。

(22日)
 東京市場では、リスク警戒感の緩和から有事のドル買いが和らぎ、ドル安がやや優勢となった。日経平均の続伸に加え、イランの国連大使が「米国による港湾封鎖解除の兆候があり、解除され次第次回交渉が行われる」と発言したことが材料視され、中東情勢の緊張緩和への期待からドル売りを誘発した。前日の海外市場で159.64円まで上昇していたドル円は、朝方の159.46円を高値に戻り売りが優勢となり、午後には一時159.11円まで下落した。ユーロドルはドル安を受けて午前の1.1735ドルから1.1763ドルまで上値を伸ばした。ユーロ円は187.00から187.28円、ポンド円は215円台前半での狭いレンジ取引に終始し、大きな方向感は出なかった。

 ロンドン市場では中東情勢を巡る情報戦に振り回され、落ち着きのない展開となった。東京時間での「米国の海上封鎖解除の兆候」を受けた楽観論とドル売りは、ロンドン入りとともに一巡した。イランが米国との直接協議を依然拒否している実態や、NY原油先物が91ドル台へ急反発したことで「情勢改善期待は時期尚早」との見方が広がり、有事のドル買いが再燃した。ドル円は159.30円近辺まで買い戻され、ユーロドルは1.1750ドル前後での揉み合いへと押し戻された。一方、原油高を背景に資源国通貨やクロス円は底堅く推移し、ユーロ円は一時187.32付近まで高値を更新した。ポンドドルは1.35ドル台前半で揉み合い、ポンド円は215.66円付近まで上値を伸ばした。

 NY市場では、引き続きドル買いが優勢。ドル円は一時159.60円近辺まで上昇した。イランの協議欠席などで警戒感が高まっていたが、トランプ大統領による「協議完了までの停戦延長」発表で最悪の事態への懸念はひとまず後退した。ただし、ホルムズ海峡の情勢は依然として流動的で着地点が見えず、原油の買い戻しとともにドルが買われる展開となった。ドル円は160円の大台を目前に様子見ムードも漂っている。ユーロドルは1.17ドルちょうど付近まで下落したものの、オプション市場では強気ポジションへの需要が根強く残っている。ポンドドルはリバウンドが一巡して上値が重くなり1.35ドルちょうど付近へ下落したが、英首相の辞任リスク後退に支えられポンド円は215円台で堅調に推移した。

(23日)
 東京市場では、ドル円が振幅。中東情勢の報道や日経平均の乱高下に振り回される神経質な展開となった。午前はイランでの爆発音報道や原油高を背景に警戒感が広がり、ドル円は一時159.68円まで急騰した。しかし、直後に軍事演習だったと報じられると警戒感が後退し、一転して159.30円まで反落する不安定な値動きを見せた。午後にかけては、円売りが優勢となった。ドル円は再び159.60円台まで買い戻されている。クロス円は、ユーロ円が午後に186.80円台まで上昇し、ポンド円も売り一巡後は215円台半ばへ切り返すなど、総じて底堅い動き。ユーロドルは1.17ドル台を挟んで方向感に欠ける推移となり、ポンドドルも戻りの鈍い展開となった。日経平均は朝方に史上初の6万円台に上昇も、その後は調整売りに押された。

 ロンドン市場ではドル買いと円売りが併存している。地政学リスクを背景とした有事のドル買いに加え、原油高による日本の交易条件悪化が円安方向を促した。ドル円は159.78近辺まで上昇し、片山財務相の円安けん制発言も反応は限定的で、下押しは10銭程度にとどまった。ユーロドルは揉み合いを下放れて1.1680付近まで下落。ポンドドルは1.34台後半で下げ渋り、英国PMIが予想外の改善を示す一方、ユーロ圏は総合指数が50割れと弱く、ユーロ売り・ポンド買いが進んだ。欧州株は高安まちまちで、米ナスダック先物も調整売りに押されている。市場は中東情勢のヘッドラインに神経を使いながら、原油高を通じたインフレ圧力を意識する展開となっている。

 NY市場は後半にドルが急速に買われ、ドル円も159円台後半に上昇した。原油相場が上げ幅を拡大したことがきっかけで、米国債利回りも上昇し、ドル円も追随した。ただ、具体的な材料は見当たらない。イラン情勢を巡る不透明感が引き続き重しとなっていた模様。イスラエルのニュースが、イラン議会議長が交渉チームを離脱したと報じ、革命防衛隊の影響力が強まるとの懸念が高まったこと報じていることに反応した可能性があるとの指摘も出ていた。ただ、真偽は不明。

(24日)
 東京市場は落ち着いた動きとなった。ドル円の朝からのレンジは159.62‐159.84円の22銭にとどまった。ユーロドルやポンドドルなども落ち着いた動きに終始した。中東情勢で新たなニュースがなかったこと、週末に何らかの動きが出る可能性がある中で、週をまたいだポジションの持ち越しに慎重な姿勢が見られ、為替市場全体に様子見ムードが広がった。日経平均が終値ベースでの市場最高値を更新したが、為替市場の反応は特に見られなかった。

 ロンドン市場ではイランと米国の追加協議への期待がドル売りを誘った。パキスタン関係筋情報として、イランのアラグチ外相が少数の代表団を率いてパキスタンに24日夜に到着と報じられ、追加協議期待が広がったことで、有事のドル買いに対する調整売りとなった。ドル円は159円台後半での推移から159.32円まで下落。ユーロドルは1.1715まで上昇するなどドルは全面安。また、ロンドン朝型少し下げていたクロス円が反発し、ユーロ円が史上最高値を更新して186.88円を付けた。ポンド円が215.48円まで上昇するなど、クロス円は一時全般に上昇。

 NY市場はドル安が優勢となり、ドル円は159円台前半まで下落する場面が見られた。ドル安のきっかけとしては、米国とイランが土曜日に和平協議を行うと伝わったことや、米司法省がFRB本部ビルの経費に関するパウエル議長の刑事捜査を取り下げたことが材料視されている。和平協議にはバンス副大統領は出席しないが、ウィトコフ特使およびクシュナー氏が対応する。イラン側はアラグチ外相。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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