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ラガルド総裁、AI開発で主導権を握らなくても、欧州はその恩恵を享受できる

要人発言 

 ラガルドECB総裁がワシントンで講演を行っており、最先端のAIモデルの開発で主導権を握らなくても、欧州はAIの恩恵を享受できるとの考えを示した。

 「歴史が示す通り、より大きな経済的果実は、これらのツールを生み出すことではなく、経済全体に広く応用することにあるのかもしれない」と述べ、とりわけ製造業や産業プロセスへの活用を強調した。

 その点で「欧州は強みのある立場から出発している」とし、EUの製造業はAIやビッグデータの活用、ロボット導入において米国企業をリードしているとの調査結果を挙げた。「旧来型経済の遺産とみなされがちな欧州の産業基盤こそが、最も重要な資産になる可能性がある」とも語った。

 もっとも、欧州はAIの導入やイノベーションで米国に大きく後れを取っているとの見方が広がっている。2024年にドラギ前ECB総裁がまとめた報告書は、欧州の生産性低迷の主因として、第1次デジタル革命の恩恵を十分に享受できなかったことを挙げた。一方、米国と中国は急速に前進している。

 総裁はまた「欧州は眠れる巨人だ。潜在力は計り知れないが、それを解き放つために必要な変化は不可能ではない。問題は、危機の圧力がない状況でも、長年の構造的弱点に同じ決意で取り組めるかどうかだ」とも述べている。

 「私はできると信じている。楽観的だからではなく、行動しないことのコストがもはや無視できなくなっているからで、必要な対応はわれわれの能力の範囲内にあるからだ。手の届くところにある。この潜在力は投資家も見逃していない」とも語った。

 また、EUの家計が保有する預金の金融資産に占める比率が米家計並みに近づけば、最大8兆ユーロの資金が長期の市場型投資に振り向けられる可能性があり、年間では3500億ユーロ超の資金フローに相当するとも指摘した。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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