【これからの見通し】クリスマス週に入る、円安相場が継続するのか確認を
【これからの見通し】クリスマス週に入る、円安相場が継続するのか確認を
今週は24日のクリスマスイブ、25日のクリスマス、26日のボクシングデーと、週後半はクリスマスムードが盛り上がる。西欧などの海外勢は週明けからクリスマス休暇を取るケースが多い。東京・アジア時間の取引一巡あとは流動性が細ることから、基本的に様子見姿勢が支配的となりそうだ。
そのなかで、年後半の円安の流れがどこまで続くのかを確認したいところ。先週の日銀決定会合では25bpの利上げで政策金利目標を0.75%程度に引き上げた。通常であれば、日米金利差縮小の思惑から円買い材料となるが、実際には円安の動きが一段と強まった。政府からの口先介入も、相場反転材料としては力不足のようだ。
高市政権の拡張的財政政策を受けて円債売りが進行しており、日本の財政継続性に対する不透明感が円売り(日本売り)につながる面があるようだ。ただ、日本株は円安を受けて堅調に推移しており、まだ日本売りの面はそれほど深刻ではないようだ。
むしろ、市場では日銀決定会合を通過して円高に振れなかったことを受けて、従来からの円キャリー取引を確信を強めた面もあるようだ。絶対的な日米金利差の大きさを受けて、まだ金利差を享受できるとみているもよう。
この後の海外市場では薄商いのなかで、円安相場の継続性を確認することとなりそうだ。
この後に発表される経済指標は、英実質GDP(確報値)(2025年 第3四半期)、英経常収支(2025年 第3四半期)、香港消費者物価指数(CPI)(11月)、カナダ鉱工業製品価格(11月)などが予定されている。
発言イベント関連では、シムカス・リトアニア中銀総裁、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、カジミール・スロバキア中銀総裁などが最新の経済予測を発表する。米国では米2年債入札(690億ドル)が実施される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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