米政府機関閉鎖、継続の間はドルにとって明確なリスク=NY為替
NY時間の終盤に入って、ドル円の下げは一服しているものの、買い戻す気配もなく、147円台での推移となっている。きょうの下げで200日線を下放れる展開が見られており、21日線も下抜けている。米政府機関閉鎖のリスクがドル安と円高を招き、ドル円は二重の逆風にさらされている。
トランプ大統領も言及していたが、米政府機関は閉鎖に入る可能性が高まっている。短期で終わるのか、それとも長期化するかは未知数だが、継続している間はドルにとって明確なリスクとの指摘が出ている。
直近3回の事例(2013年、2018年初頭、そして2018年末から2019年にかけて)では、ドルは対立が続いている間も直後も下落傾向を示していた。さらに今回の閉鎖懸念は、今年ドルに下押し圧力をかけている複数の要因に加わるものだという。それは、今月から始まったFRBの利下げサイクル、トランプ政権によるFRBの独立性への攻撃が含まれるという。
2018年12月から始まった35日間の政府閉鎖では、ドル下落が最も顕著となり、閉鎖が長引けばドルが一層弱含むことを示した。この期間中、ドルは約2%下落。今回もドルは3日連続の下落に向かっており、累計で0.8%下げている。
閉鎖に入ったとしても短期で終了との見方も多いが、長期化すればドルの重しになる可能性がありそうだ。
USD/JPY 147.83 EUR/USD 1.1743 GBP/USD 1.3447
ドルインデックス 97.73
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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