ドル円、147円台をうかがう展開 日米合意は日本の財政リスクへの懸念を強めるとの指摘も=NY為替
NY時間の昼に入って、ドル円は147円台をうかがう展開が続いている。本日のドル自体はまちまちな動きも見られるものの、円安がドル円の下値をサポートしている模様。日本の株式市場は日米の合意を好感しているが、それは日本の財政リスクへの懸念を強めているとの指摘も出ている。
日本側が米国に対して5500億ドル(約80兆円)の投資を約束したことは、資本流出の観点から日本の信用にマイナスとなる可能性があり、円と日本経済に下押し圧力をかけるという。さらに、与党が先の参院選で敗れ、衆参両院で過半数失い弱体化している現状では、政府が野党の減税要求に応じる可能性が高まっているとも見られる。
今週実施された40年物国債の入札では、2011年以来で最も弱い需要となった。財政リスクの高まりが投資家を遠ざけているとの指摘も出ている。加えて、10年債利回りも上昇傾向にあり、これが長期化するようであれば、日本の借入コスト上昇につながる恐れがあるとも警告している。
USD/JPY 146.86 EUR/JPY 172.77
GBP/JPY 198.40 AUD/JPY 96.89
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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