本日もドル安が優勢 ドル円は144円台での値動き=NY為替序盤
きょうも為替市場、ドル安が優勢となっているものの、ドル円は144円台での値動きを維持している。全体的には方向感のない展開が続いている状況。
米中が合意したようだ。ラトニック米商務長官は米中が先月スイスのジュネーブで合意に達した枠組みについて、最終的な理解の取りまとめに至ったと述べた。ただ、エコノミストからは、米中は最終決定に至ったもののリスクは残っているとの指摘も出ている。「現在の米中休戦を脱線させ、緊張の再燃につながる可能性のある要因は多数ある」と指摘。米国側は、中国がレアアースに関する約束を履行した後でなければ対中制裁措置を解除しないと表明している。これにより、履行を巡る対立のリスクが逆に高まっているという。
FRBの利下げへの期待もドル安に繋がっているようだ。朝方にカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言が伝わり、年内に利下げが2回行われる可能性が高く、最初の利下げは9月になる可能性があるとの見方を示した。短期金融市場でも9月と12月の2回の利下げがコンセンサスとなっている。
なお、先ほど5月のPCEデータが発表になったが、価格指数はコアが若干高かったももの、ほぼ予想範囲内となった一方、個人消費支出および所得が予想外のマイナスとなっていた。個人消費や雇用への冷え込みを示す内容で、為替市場はドル安の反応が見られている。
ただ、月末・期末接近の中で、新規にポジションを作ろうという動きは少なく、調整中心の展開となっている模様。
日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は144.50円に観測されている。
27日(金)
144.50(6.0億ドル)
30日(月)
143.85(9.3億ドル)
1日(火)
145.00(9.2億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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