ポンド、4月の英GDPで利下げ観測強まる=NY為替
きょうの為替市場はドル安が優勢となっており、ポンドドルは一時1.3625ドル付近まで上昇した。2022年2月以来の高値更新となったが、その後は伸び悩む動き。1.36ドル台はまだ上値が重いようだ。
本日は4月の英月次GDPが発表になっていたが、予想以上のマイナス成長となった。大幅な増税とトランプ関税で大きく縮小した。これを受けて短期金融市場では英中銀の利下げ観測が強まっており、年内の利下げは、2回が改めて完全に織り込まれた。市場は来週は据え置くものの、8月の利下げを想定している。
月次GDPは前月比0.3%減少。1年半ぶりの大幅な落ち込みとなった。建設は拡大したものの、サービスと製造業が縮小した。1-3月に関税導入前の駆け込み需要が見られていた財の対米輸出は、4月に1997年の統計開始以来最大の落ち込みを記録。リーブス財務相にとって成長鈍化は頭痛の種。大規模な支出計画に必要な歳入の確保が難しくなり、増税を打ち出さざるを得なくなる可能性が高まるとエコノミストは指摘している。
GBP/USD 1.3591 GBP/JPY 195.31 EUR/GBP 0.8513
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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