ユーロが軟調、ECB理事会を控えて、ドル円は154円台半ばに落ち着く=ロンドン為替概況
ユーロが軟調、ECB理事会を控えて、ドル円は154円台半ばに落ち着く=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ユーロが軟調。このあとのECB理事会では25bp利下げがコンセンサスとなっており、昨日の米FOMCでの政策金利据え置きとは好対照となっている。パウエルFRB議長は利下げを急がずとの姿勢を示していたが、ラガルドECB総裁の利下げ継続姿勢はどうか、注目されている。また、この日発表されたドイツやユーロ圏の第4四半期GDP速報値が伸びを欠いたこともECBの緩和姿勢継続の見方を後押ししたようだ。ユーロドルは1.04台前半から1.04台割れへ、ユーロ円は161円台前半から160円台後半へと下押しされている。対ポンドでもユーロ売りに押されている。また、ポンド相場もユーロに連れ安となっており、対ドルでは1.24台半ばから前半へ、対円では192円台半ばから一時192円台割れまで軟化している。ドル円は東京市場で155円台前半から154円台前半へと下落したが、ロンドン時間には154円台半ばを中心とした揉み合いに落ち着いている。ロンドン早朝の氷見野日銀副総裁の講演では「経済・物価に応じ政策金利引き上げ、金融緩和度合いを調整」とのタカ派的なスタンスが示されたが、これまでの発言からは想定内の内容となり大きな市場反応は見られなかった。東京市場での円高の動きには米FOMCを通過した後のポジション調整や月末を控えた取引需要などの見方も出ていた。
ドル円は154円台半ばでの取引。東京朝方の155.25近辺を高値に昼にかけては154.29近辺まで下落した。日本時間午後3時からの氷見野日銀副総裁の講演を控えた思惑や、月末要因の動き、米FOMC通過後の調整などの観測がでていたようだ。しかし、氷見野日銀副総裁講演には特段の目立った反応はみられず無難に通過。ロンドン時間には154円台半ばでの揉み合いが続いている。
ユーロドルは1.04付近での取引。東京朝方の1.0429近辺を高値にしばらくは前日NY終値付近での取引が続いた。ロンドン朝方のドイツGDP速報値やその後のユーロ圏GDP速報値などが弱含んだことを受けてユーロ売りに動意付くと足元では1.0390台へと安値を広げてきている。ユーロ円は東京市場での円高の動きで161.80近辺から161円割れ水準まで下落した。ロンドン時間にはユーロドルの下落とともに再び売られ、160.50台まで安値を広げている。対ポンドでもややユーロ売りが優勢。このあとのECB理事会では25bp利下げが市場コンセンサスとなっており、ラガルドECB総裁会見の内容が注目されている。
ポンドドルは1.24台前半での取引。ロンドン序盤に1.2463近辺まで買われたあとは売りに押されており、安値を1.2425近辺に広げた。ポンド円は東京市場での円買いで193.30付近から192円手前水準へと下落。ロンドン市場でも一段安となり、191.90台へと安値を広げた。一方、ユーロポンドは0.8377付近から0.8360付近へ軟化しており、ややポンド買いの動きとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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