ドル買いに調整入る ドル円は155円台に ポンドは英GDP下振れで一時逆行安=ロンドン為替概況
ドル買いに調整入る ドル円は155円台に ポンドは英GDP下振れで一時逆行安=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが優勢。トランプ相場のドル買いの動きに対して、週末を控えた調整が入っている。ドル指数は6営業日ぶりの低下となっている。ドル円の下げが目立っており、156円台割れから155円台前半へと反落している。米債利回り低下に加えて、ドル円にとっては加藤財務官の円安けん制発言や、来週月曜日の植田日銀総裁の経済懇談会および会見を控えて12月利上げ示唆への思惑もでていた。したがって円買いの面も強く、クロス円は下落している。ユーロ円は164円台後半から前半へ、ポンド円は198円台前半から196円台半ばへと下落。円相場とは対照的にポンドが軟調。ロンドン朝方に発表された英月次GDPが予想外のマイナス成長となったことに反応した。総じてドル売り優勢となるなかで、ポンドドルは1.26台後半から半ばへと一時下落。しかし、その後はドル売りに押し戻されて1.27手前水準に小幅高値を伸ばしている。対ユーロではポンド売りが優勢。ユーロドルは堅調で、1.05台前半から後半へと上昇。
ドル円は155円台前半での取引。東京午前に156.75近辺と7月16日以来の高値を付けた。その後、加藤財務相の円安けん制発言があると上昇一服。さらにロンドン時間に入ると米債利回り低下とともにドル売りに押された。ロンドン午前には155.22近辺まで安値を広げている。トランプ相場に週末調整が入る面や、来週月曜日の植田日銀総裁の経済懇談会・会見を控えて12月利上げへの思惑が広がる面などが指摘されている。
ユーロドルは1.05台後半での取引。東京午前の1.0524近辺を安値に買われ続けている。ロンドン序盤には高値を1.0580近辺に伸ばし、その後の調整も浅く再び上値をうかがっている。ユーロ円はドル円下落とともに軟調。東京午前の165.04近辺を高値にロンドン時間に入ると売りに押されている。安値を164.03近辺まで広げた後も164円台前半にとどまっている。対ポンドではユーロ買いが継続している。欧州委員会経済見通しでは、ユーロ圏の成長は来年・再来年と回復傾向を示す予想。インフレについては来年末にかけて2%目標に到達するとみていた。
ポンドドルは1.26台後半での取引。この日は上下動が激しい展開。日本時間午後4時に発表された英月次GDPが予想外のマイナスとなったことで売りが先行。ポンドドルは1.2680付近から1.2649近辺まで下落した。しかし、ロンドン午前には買戻しが優勢に転じ、足元では1.2690台へと高値を伸ばしている。ポンド売りとドル売りがせめぎ合う格好となっている。ポンド円はドル円とともに下落。東京午前の198.45近辺を高値に、ロンドン時間に入るに押されている。196.47近辺まで大きく下げた。ただ、足元ではポンドドルの反発とともに197円台を回復している。ユーロポンドは上昇。0.8311近辺を安値に、一時0.8350近辺まで買われた。足元では0.8330台で推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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