前日からのドル買いは一服、この後の英欧中銀総裁講演待ちに ややポンド軟調=ロンドン為替概況
前日からのドル買いは一服、この後の英欧中銀総裁講演待ちに ややポンド軟調=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、前日からのドル買いは一服している。前日のドル高を支えた米10年債利回りの上昇は、4.21%台までにとどまり、その後は4.20%台に落ち着いている。この日は目立った経済指標発表の予定はなく、このあとのベイリー英中銀総裁やラガルドECB総裁などの講演待ちとなっている。ユーロ対ポンド相場ではポンド売りが優勢。今月初めにはベイリー英中銀総裁が中銀が利下げについて「もう少し積極的になる」との見通しを示したことが、ポンド売りを強めた経緯がある。ラガルドECB総裁が次回利下げのシグナルを明示しなければ、ポンド安の動きが想起されそうだ。ポンドドルは1.30台乗せから1.29台後半へと下押しされている。ユーロドルは1.08台前半での振幅が続いている。円相場は静かに取引されており、ドル円は150円台後半から151円台乗せ水準でのレンジ取引が続いている。ユーロ円は一時163円台後半に高値を伸ばしたが、ロンドン時間には上昇一服。ポンド円は196円台半ばまで買われた後は195円台後半へと反落している。
ドル円は150円台後半での取引。東京午前に150.50近辺まで下押しされる場面があった。しかし、その後は買いが再燃して高値を151.10近辺に伸ばした。ロンドン時間には前日NY終値150.84レベルを挟んで、方向感に欠ける売買が続いている。米10年債利回りは4.20%台と上昇一服。欧州株や米株先物・時間外取引は軟調に推移している。
ユーロドルは1.08台前半での取引。ロンドン朝方に1.0838近辺まで買われたあとは、1.0810台と前日NY終値付近まで反落。狭いレンジで推移している。ユーロ円は東京午前の162.83近辺を安値に、ロンドン序盤にかけては163.67近辺まで買われた。その後は上昇一服となっている。対ポンドではユーロ買いが優勢。このあとロンドン午後にはラガルドECB総裁など一連の欧州金融当局者の講演やイベント参加が予定されている。
ポンドドルは1.29台後半での取引。ロンドン朝方に1.3015近辺まで買われたあとは、売りに転じている。一時1.2966近辺に本日の安値を広げた。ポンド円は東京午前に195.44近辺まで下押しされたあとは、買いが優勢になった。ロンドン序盤にかけて196.52近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後は上値が重くなり195円台後半で推移している。ユーロポンドは0.8319から0.8347近辺まで買われており、ポンド売りが優勢。このあとロンドン午後にはベイリー英中銀など英金融当局者の発言が予定されている。ベイリー総裁がハト派のコメントを再び発するのかどうかが注目されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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