円買い一服、ポンドには買戻し 米雇用統計待ちの中で=ロンドン為替概況
円買い一服、ポンドには買戻し 米雇用統計待ちの中で=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円買いが一服している。ドル円は146円台半ばへと買い戻されている。ユーロ円は162円付近から161円付近まで下落したあと、ロンドン時間には161円台後半まで下げ渋った。ユーロドルは1.1040-1.1020の狭いレンジでの弱保ち合い。独自の動きがみられたのがポンド相場。ポンドドルは1.31台前半から後半へと上昇、ポンド円は191円台後半までの下落を帳消しにし、ロンドン時間には反転して193円付近へと高値を伸ばした。この日、ピル英中銀チーフエコノミストが「構造的な変化が、より持続的なインフレ圧力を維持する可能性について引き続き懸念」「さらなる利下げは引き続き可能だが、行き過ぎや早過ぎたりするリスクに注意が必要」と発言した。前日にポンド売りを誘ったベイリー英中銀総裁発言ほどの利下げスタンスの強さは見られなかった。米雇用統計待ちとなるなかで、米10年債利回りは上昇、欧州株や米株先物は底堅く推移している。
ドル円は146円台半ばでの取引。東京早朝の146.93近辺を高値に、その後は売りが強まった。ロンドン朝方には145.92近辺まで安値を広げた。しかし、ロンドン時間に入ってからは買戻しが優勢となり146円台半ばへと反発している。米雇用統計発表待ちとなるなかで、方向感に欠ける上下動となっている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。東京朝方の1.1040近辺からロンドン序盤には1.1020近辺まで軟化したが、狭いレンジ取引にとどまっている。米債利回りがやや上昇しており、ドル買い圧力となる面も指摘される。ユーロ円はドル円と同様に買戻しが優勢。161円ちょうど付近を安値に161.70付近まで反発した。対ポンドではユーロ売りの動き。前日の流れに調整が入っている。
ポンドドルは1.31台後半での取引。東京早朝の1.3112近辺を安値に1.31台前半で揉み合ったあと、ロンドン時間には買いが優勢となった。ピル英中銀チーフエコノミストが前日のベイリー英中銀総裁ほどの利下げ積極姿勢を見せなかったことが買戻しを誘った。高値を1.3170台へと伸ばしてきている。ポンド円は東京市場での下落で、ロンドン朝方に191.74近辺まで安値を広げたが、その後は反発の流れに転じている。足元では一時193円台に乗せる場面もあった。ユーロポンドは0.8407近辺から0.8371近辺まで下げている。先日の上昇に調整が入る形となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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