来週のECB理事会、新たなガイダンスは打ち出せないとの見方も=NY為替
きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となっており、ユーロドルは1.08ドル台前半に伸び悩んでいる。1.08ドル台前半には21日線と100日線が交差しており、次第に上値が重くなって来ている中で、どう動くか注目される。
来週はECB理事会が6日に予定されており、ユーロにとっては最注目となる。よほどのサプライズがない限り、ECBはこのサイクルでは初となる0.25%ポイントの利下げを実施すると見られている。ユーロ圏の消費者物価指数(HICP)は総合指数が目標の2%まで回復しつつあり、ディスインフレは大幅に進展している。
市場もすでに織り込んでおり、今回はむしろ、年内の追加緩和のスピードと規模という点で今後のステップのヒントを探る理事会になりそうだ。本日はドイツの5月の消費者物価指数(HICP)の速報値が発表になっていたが、インフレが2カ月連続で上昇し、ECBにとっての課題の大きさを浮き彫りにしている。今回のインフレ加速は前年の公共交通の格安チケットが導入されたことによるベース効果が大きく寄与した。ストラテジストからは、6月の利下げを頓挫させる公算は小さいが、ECBが追加利下げの時期について新たなガイダンスを来週に打ち出すことはできないとの見方が強いと指摘した。
EUR/USD 1.0813 EUR/JPY 170.34 EUR/GBP 0.8508
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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