全般にドル安や円安の動き、明日の米雇用統計を控えて ドル円151円台後半=ロンドン為替概況
全般にドル安や円安の動き、明日の米雇用統計を控えて ドル円151円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、全般にドル安や円安の動きが広がっている。特に豪ドルやNZドル、カナダドルが堅調。このところの原油高などが好感されているようだ。豪ドルは対ドルで0.66台乗せ、対円では節目となる100円台に乗せている。ドル円はドル安のなかでも151円台後半の高値圏にとどまっている。日銀のさくらリポートでは全9地域中で7地域の景気判断が引き下げられており、日銀の緩和的姿勢が継続するとの見方につながっている。この日最も売られているのがスイスフランだ。同国の消費者物価指数が前年比+1.0%と前回から予想外に低下したことが、スイス中銀の追加緩和観測につながり、フランが急落している。ユーロとポンドではユーロの方が堅調。一連の欧州主要国、ユーロ圏全体の非製造業PMIが改善したことが背景。ユーロドルは1.08台後半、ユーロ円は164円台後半に上昇している。一方、ポンドも対ドルや対円では堅調だが、対ユーロでは軟調。英国の非製造業PMI確報値がやや下方改定されたことや、英中銀が企業担当者の調査したインフレ見通しで、製品価格引き上げや賃金上昇に鈍化の兆候がみられたことで、市場は夏までに英中銀が利下げを開始することを織り込んでいる。ポンドドルは1.26台後半、ポンド円は192円台乗せも、ユーロポンドは上昇している。
ドル円は151円台後半での取引。東京午前の151.54近辺を安値として、じりじりと水準を上げている。ロンドン午前には151.76近辺まで買われ、足元でも151円台後半に高止まりしている。欧州株や米株先物が底堅く推移、米債利回りは前日比プラス圏での揉み合いとなっている。日銀のさくらリポートでは全9地域中で7地域の景気判断が引き下げられており、日銀の緩和的な姿勢が続くことが期待されているもよう。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京市場では1.0833近辺を安値に1.0840台へとじり高となったが、ロンドン時間に入ると一連の欧州非製造業PMIの改善を受けて買われ、一時1.0865近辺に高値を伸ばしている。ユーロ円もロンドン時間に入ると上昇に弾みが付き、164円台前半から164.86近辺まで買われている。対ポンドでもユーロは堅調な推移。
ポンドドルは東京午前の1.2654近辺を安値に、ロンドン時間に入ると1.2670近辺に高値を伸ばした。ポンド円は東京午前の191.73付近の安値からロンドン時間には192.23近辺に高値を伸ばした。ただ、ユーロポンドが0.8560台から0.8580付近へと買われており、対ユーロではポンドは軟調。英非製造業PMI確報値が小幅下方改定されたほか、英中銀が企業担当者に調査したインフレ見通しが鈍化の兆しをみせたことが、売り圧力となっていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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