日銀関連報道で一時円買いも、欧州株高などで円安・ドル安に ドル円149円台後半=ロンドン為替概況
日銀関連報道で一時円買いも、欧州株高などで円安・ドル安に ドル円149円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円買いが先行したが、次第に円安・ドル安が優勢になっている。ドル円は東京市場でやや上値重く推移したあと、ロンドン朝方には一気に円高方向に振れた。「日銀の3月決定会合で、一部出席者がマイナス金利の解除が妥当と意見表明する見通し」とのヘッドライン報道に反応して、149.90付近から149.33近辺まで急落した。しかし、その後は下げ一服。欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移、米債利回りが上昇するなどの動きで149.80台まで買い戻されている。クロス円も下に往って来い。ユーロ円は162.20台から162.90台で、ポンド円は189.80台から190.70付近での振幅。ドル相場はドル安方向に振れており、ユーロドルは1.08台半ばから後半へ、ポンドドルは1.27台割れ水準から1.27台前半へと上昇している。ポンドにとってはこの後の英春季経済報告、ドルにとっては米ADP雇用統計に続いてパウエルFRB議長の議会証言が注目材料となっている。
ドル円は149円台後半での取引。東京朝方の150.09近辺を高値に売りに押されている。ロンドン早朝には一気に149.33近辺まで下落した。「日銀の3月決定会合で、一部出席者がマイナス金利の解除が妥当と意見表明する見通し」とのヘッドライン報道に反応した。ただ、ロンドン時間には買い戻されており、149円台後半に落ち着いた。欧州株などの堅調な動きや、米債利回りの上昇、NY原油先物の下げ渋りなどリスク警戒の動きは後退している。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京午前につけた1.0842近辺を安値に、その後は買いが優勢。ロンドン時間には高値を1.0880近辺に伸ばしている。ユーロ円はドル円とともに振幅。一時162.20台まで急落も、その後は162.90台に反発、本日高値を更新している。対ポンドでは目立った方向性はみれず。1月ユーロ圏小売売上高は前年比-1.0%など冴えない数字だった。独経済研究所は今年のドイツ成長率予測を下方修正した。ただ、特段のユーロ売りの動きはみられなかった。
ポンドドルは1.27台前半での取引。東京午前の1.2690近辺を安値に買いが優勢になっている。ロンドン時間には高値を1.2730台に伸ばし、その後も1.2720付近にとどまっている。ポンド円は下に往って来い。189.86近辺まで急落したあとは、190.70付近まで急反発している。足元では190円台半ばでの揉み合い。ユーロポンドは0.8540-50レベルで推移しており、目立った方向性はみられず。このあとの英春季経済報告では、減税措置などが打ち出されることが期待されているもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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