バブルではなく、脆弱性に接近との指摘も
米大手銀のアナリストによると、クオンツ・ファンド、レバレッジ上昇、モメンタム、コール・スキューの各指標は、S&P500が過去100年近くで最大規模を記録した時の水準に近づいており、この約1世紀で最大規模のS&P500の脆弱性イベントが発生していると指摘している。しかし、資産バブルまでは起こりそうにないという。
1928年以降に起きた4つの大きな脆弱性イベントのうち、2つのイベントが起きた時に、上記の指標はすべて3分の2以上になっていたという。その2つのイベントとは、2018年2月の「VIXショック」と呼ばれる世界同時株安と、2020年3月のパンデミックを挙げている。
現在の市場は、モメンタムを追い求める圧力と気まぐれな流動性により、脆弱性リスクは高いという。しかし、マグニフィセント7におけるボラティリティは低下しており、それは市場が資産バブルからは程遠いことを示唆していると指摘。また、現段階では将来の方向感を完全に決めないポジション取りが好ましいとも付け加えている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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