FRBもECBも6月まで利下げを待つとの見方=NY為替
NY時間の終盤に入ってドルの戻り売りが続いており、ドル円は150円台前半、ユーロドルは1.07ドル台後半での推移となっている。前半はこの日発表の米生産者物価指数(PPI)が予想を上回り、先日の米消費者物価指数(CPI)と同様にインフレの粘着性を浮き彫りにした。
為替市場はドル買いの反応を強めが、買いが一巡すると今度は戻り売りを強めている。今週の米CPI以降に強まったドル買いの勢いも一服しつつあるようだ。NY市場は明日から3連休を控えていることもあり、ドルロングのポジション調整も出ている模様。
ただ、今週の米インフレ指標はFRBの利下げ開始期待を大幅に後退させている。ストラテジストからは、FRBもECBも6月まで利下げを待つとの見方が出ている。これから6月にかけて雇用統計や物価統計の発表が目白押しだが、景気は比較的底堅く推移しており、景気後退までには至らず、インフレも鈍化はするものの、高水準で推移すると見ているようだ。
こうした背景から、中銀は利下げを急ぐ必要はないという。また、ECBには4月の理事会までに利下げを決定するのに十分なデータが得られないという複雑な事情もあるとも述べた。
USD/JPY 150.12 EUR/USD 1.0786 GBP/USD 1.2622
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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