アジア株 上海株は前日比変わらず、中央経済工作会議開催で様子見 大手ヘッジファンドは「20年に1度のチャンス」と煽る
アジア株 上海株は前日比変わらず、中央経済工作会議開催で様子見 大手ヘッジファンドは「20年に1度のチャンス」と煽る
東京時間14:13現在
香港ハンセン指数 16341.34(+139.85 +0.86%)
中国上海総合指数 2993.36(+1.92 +0.06%)
台湾加権指数 17426.21(+7.87 +0.05%)
韓国総合株価指数 2536.36(+11.00 +0.44%)
豪ASX200指数 7235.30(+36.26 +0.50%)
インドSENSEX30種 69857.13(-71.40 -0.10%)
アジア株は軒並み上昇。
香港株は反発、約1年ぶり安値圏にあることから値ごろ感で買い戻されている。華潤置地や龍湖集団など不動産株が買い戻されている。シャオミやバイドゥ、アリババなどハイテク関連も上昇している。最大30億ドル相当の自社株買い計画を発表したスポーツ・レジャー向けアパレル会社の李寧は3.9%高。
上海株は前営業日終値を挟んで推移、中央経済工作会議への警戒感が高まっている。
同会議は11日に開幕し、12日に閉幕する予定。関係者によると中国政府は来年の経済成長率目標を4.5-5.5%の範囲内に設定するもよう。目標達成には大規模な景気支援策が必要となると思われるが、共産党政治局が開いた会議で金融政策は「適度で効果的」なものとする必要があると述べ、これまでの「強力な」との文言を削除した。これを受け、今後の支援策は大規模なものになる可能性は低く、控えめなものになるとの見方が強まっている。
また格付け会社S&Pは引き続き中国の不動産と銀行、地方政府の資金調達事業体(LGFV)が来年の問題となるだろうと指摘、多くの企業は既に多額の負債を抱えており、政府の大規模な景気支援策では成長鈍化に対抗することはできないだろうとしており、中国経済先行きに対する悲観的な見方が強まるばかりだ。先週にはムーディーズが中国と香港、中国の複数の石油会社と保険会社、アリババにテンセントなど大手企業の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた。投資家心理は改善する様子もなく、もはや総悲観ムード一色。中国株が上昇するとすれば、それは景気支援策期待の買いではなく、政府系ファンドによる株価下支えを期待した買いだろう。
上海株はきのう後場に入り下げを急速に縮め0.7%高で取引を終えたが、政府による買いが入ったとの見方が強い。政府系ファンドは先週、中国株が下落するにつれて「どんどん買う」との意欲を示したこともあり、安値を更新するたびに買いが入ることが予想されており、他のファンドや投資家も押し目買いに動く可能性がある。中国大手ヘッジファンドは中国株は現在「20年に1度のチャンス」が来ているとして、ポジションを増やしていると明かしたとも報じられている。
インド株は変わらず。前日に史上最高値を更新、一時7万ポイントを突破したことを受け調整売りも出ており前営業日比変わらずで推移。
国際取引所連合によると、11月末時点でインド証券取引所の時価総額は3兆9890億ドルとなり、香港証券取引所の3兆9840億ドルを超え、世界7位となった。

執筆者 : MINKABU PRESS
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