ドル円、再び155円台前半に下落 ADP雇用統計が来週の米利下げを裏付ける内容=NY為替序盤
きょうの為替市場、ドル円は155円台後半から前半に下落。先ほど発表の11月のADP雇用統計が予想外の減少となったことでドル安の反応が見られ、ドル円を押し下げている。
ADP雇用統計は企業が2023年初め以来、最大の雇用削減を行い、労働市場の弱さがより深刻化していることを示した。過去6カ月のうち4回減少となっている。市場は来週のFOMCでの利下げをほぼ確実視しているが、その見方を裏付ける内容となった。政府機関閉鎖の影響で米政府が発表する11月の米雇用統計は発表が遅れており、来週のFOMCには間に合わない。そのため、通常以上に市場は注目を集めていた。
一方、円安への期待も根強い。前日は植田総裁の講演で日銀の早期利上げ期待が高まり、短期金融市場では今月の決定会合での利上げの確率を80%程度まで高めている。ただ一部からは、例え日銀が今月に利上げを実施したとしても、円安の流れを本格的に反転させる可能性は低いとの指摘が出ている。
日本の財政面での逆風が引き続き円を圧迫し、来年以降の追加利上げまでは強く織り込めていない。今月の利上げ後に一時的に円が反発したとしても、それは戻り売りの好機となる可能性が高いという。
このあとの日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は155.50円に観測。
3日(水)
155.50(12.7億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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