米雇用統計後に振幅、ドル円は円売りも入り、クロス円上昇=NY為替概況
米雇用統計後に振幅、ドル円は円売りも入り、クロス円上昇=NY為替概況
きょうのNY為替市場は注目された米雇用統計が力強い結果となったことで、一時ドル高が広がったが、動きが続かなかった。
米雇用統計、非農業部門雇用者数は、直近3カ月同様にやや鈍い伸びが見込まれていた。結果は33.6万人増と市場予想の17万人増をはるかに超える伸びとなった。今年1月分以来の強い伸び。この結果を受けて、米国の年内追加利上げ期待が上昇。短期金利市場では年内据え置き見通しが大勢となっていたが、利上げを織り込む動きが据え置き見通しを上回る状況となり、その後少し落ち着くも、利上げと据え置きで見通しが拮抗という状況になった。
この結果を受けて米債利回りが上昇し、ドル高が進んだ。ドル円は149円00銭台から149円53銭を付けた。ユーロドルが1.0560前後から1.0480台まで下落。ポンドドルが1.2210前後から1.2100台まで下落と、ドルは全面高となった。
米債利回りの上昇は続かず、10年債利回りは4.8852%から4.75%前後まで低下。この結果ドルは一転して売りが強まり、ドル円は149円00銭台までと、上昇分を解消。ただそれでも米債利回りの下落を受けた株高で円安が進んでいた分、ユーロドルなどに比べると動きが抑えられており、ユーロドルやポンドドルは雇用統計発表前の水準を超えてのドル安が見られた。
ユーロドルは1.0600前後まで上昇。大台超えでの買いには慎重も、その後も高値圏推移で1.0580前後で引けた。ポンドドルは1.2260前後まで上値を伸ばした。
クロス円も大きく上昇。ユーロ円は157円50銭前後から米雇用統計後の株安を受けた円買いもあって156円60銭台を付けたが、その後158円20銭台まで大きく上昇。ポンド円は182円前後から181円割れを付けて182円98銭まで上昇。
日本の3連休、米国も月曜日は休場となる中で、かなり神経質な動きを見せた形。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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