ドル円は一時149円台回復も、米債利回りにらんで上昇一服=ロンドン為替概況
ドル円は一時149円台回復も、米債利回りにらんで上昇一服=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。米債利回り動向に敏感に反応している。米10年債利回りは4.71%割れ水準に低下したあと、ロンドン序盤には4.75%付近まで上昇。その後は4.71%台に低下と方向性に欠けている。今週は米雇用関連指標に米債およびドル相場が敏感に反応している。求人件数が予想外に強かったことでドル買いに、ADP雇用統計が予想以上に弱含んだことでドル売りの反応を示した。きょうは米新規失業保険申請件数及び貿易統計が発表される。あすには注目度の高い米雇用統計発表が控えている。ドル円相場は、一昨日の150円台から147円台にわたる大幅変動後は、その他主要通貨以上に変動幅が大きくなる傾向にある。きょうも東京朝方に149.12近辺の高値をつけたあと、148.26近辺まで急落。ロンドン時間にかけては再び149円台乗せまで買い戻しが入った。足元では148円台後半で推移している。ユーロドルは1.0502から1.0529までの狭いレンジで振幅。ポンドドルは1.2163近辺まで買われたあとは、1.2116近辺に安値を更新とやや弱めの値動き。対ユーロでのポンド売りが入っている。クロス円はドル円相場に沿った値動き。ユーロ円は東京市場で156.09近辺まで下落した後、ロンドン序盤には156.79近辺に高値を伸ばした。ポンド円は180.30近辺を安値に181円手前まで買い戻された。
ドル円は148円台後半での取引。東京朝方につけた149.12近辺を高値に一時148.26近辺まで下落した。米債利回りの低下に反応していた。ロンドン時間にかけては米債利回りが上昇に転じると149.10付近まで買い戻され、東京午前の下げを解消した。しかし、米債利回りが再び低下すると148.80付近と上昇一服。米新規失業保険申請件数と米貿易収支の結果待ちに。
ユーロドルは1.05台前半での取引。本日ここまでのレンジは1.0502から1.0529までと値幅は狭い。ユーロ円はドル円動向に追随。東京午前に156.09近辺まで下落した後は、買いに転じるとロンドン序盤には156.79近辺まで高値を伸ばした。足元では156円台半ばと上昇一服。対ポンドではユーロは堅調に推移している。カジミール・スロバキア中銀総裁は「12月、3月の経済見通しを待つ必要」と今後の見通しについて留保。デギンドスECB副総裁は「現在の金利水準はインフレ抑制に役立つだろう」「利下げについて議論することは時期尚早」としばらくは現状維持を示唆。
ポンドドルは1.21台前半での取引。本日ここまでのレンジは1.2116から1.2163までとユーロドルよりは広いレンジ取引となっている。ポンド円は東京早朝につけた181.10近辺を高値に、東京午前には180.30近辺まで下落。その後は買い戻されたが181円には届かずレンジ内で推移している。ユーロポンドは0.8650付近から0.8670台へと買われた。9月英建設業PMIが45.0と過去最低水準を記録。英中銀が企業担当者に調査した1年後のインフレ見通しは4.9%と前回の4.8%から上昇した。高金利・高インフレが建設業の活動を抑制する状況は今後も続きそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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