ポンド売り、英インフレ伸び鈍化を受けて ドル円は一時148円台乗せも=ロンドン為替概況
ポンド売り、英インフレ伸び鈍化を受けて ドル円は一時148円台乗せも=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ポンドが売られている。日本時間午後3時に発表された8月英消費者物価指数が前年比+6.7%と市場予想+7.0%を下回ったことが売りを誘った。1.24台手前水準から一気に1.2334近辺まで下押しされた。しかし、その後は買戻しの動きで1.2370台まで反発。ただ、ユーロドルなどと比較すると上値に重さが残っている。ポンド円は183円台前半から182円台半ばで激しく振幅。足元では182.80付近と上値が重い。明日の英金融政策委員会(MPC)を前に、市場では利上げ観測が後退してきている。英債利回りの低下とともに米債利回りも低下しており、全般的にはドル売り圧力が優勢。ユーロドルは1.0680付近での揉み合いを上放れると1.0705近辺に高値を更新している。対ポンドでのユーロ買いが下支えとなる面も指摘される。ドル円は一時148円台乗せ。ポンドドルの急落をきっかけ147円台後半から148円をうかがう動きがみられた。いったん148.00レベルで上値を阻まれたが、その後すぐにブレイク。一時148.17近辺と年初来高値を更新した。ただ、総じてドルが売られるなかで147.80台へと押し戻されている。米FOMCを控えて一方向への値動きは続きにくい状況。
ドル円は147円台後半での取引。東京朝方の147.69近辺を安値に底堅く推移。ロンドン朝方にはポンドドルが急落したことをきっかけに上値を試す動きがみられた。148.00の心理的水準でいったん上値を阻まれたが、その後すぐに148円台乗せ。一時148.17近辺と年初来高値を更新した。その後は米債利回りの低下とともに上値が重くなり、147.80付近まで反落している。
ユーロドルは1.07付近での取引。ポンドドルの急落場面でつけた1.0673近辺を安値に、1.0680付近での揉み合いから上放れている。1.0705近辺に高値を伸ばしたあとは、値動きが落ち着いた。ユーロ円はドル円の上昇や欧州株高などを受けて堅調に推移。157.80付近で下値を支えられると158.43近辺に高値を伸ばした。対ポンドでのユーロ買いも入り、ユーロは総じて堅調に推移。
ポンドドルは1.23台後半での取引。英消費者物価指数が予想外の伸び鈍化となったことを受けて、あすの英中銀金融政策会合での利上げ観測が後退、ポンド売りが強まった。1.2380付近から一時1.2334近辺まで下押しされた。その後は全般的なドル売り圧力もあって1.2370台まで下げ渋っている。ポンド円は183.30付近を高値に一気に182.47近辺まで急落。その後は再び183円台に戻したが、上値重く182円台後半に押し戻されている。ユーロポンドは0.8620付近から0.8660付近へと上昇し、高止まりしている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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